レッド・スパロー(2018年)
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スパイ・探偵・刑事 ジェニファー・ローレンス
ロシアの天才バレリーナのドミニカは、演技中の事故により足を負傷。バレリーナとしての道を断念する。足の手術を終えて回復したドミニカは、事故が実はパートナーの裏切りだったことを知り、暴力による復讐を遂げる。
国家の高官である叔父は彼女にバレリーナとは別の才能を見出し、復讐劇をもみ消す代わりにスパイとして国に尽くす道を説く(というか仕向ける)。病気の母の面倒をみなければならない彼女は、スパロー(スパイ)の道を選ぶ。
ドミニカは娼婦を養成する機関に入れられ葛藤するが、才能を認められ、また叔父の裏からのバックアップもあり、スパローとしてデビュー。CIAエージェントのネイトに接近しつつ、CIAへの内通者を探る任務をこなす。ネイトはドミニカがロシアのスパイであることを見抜くが、彼女は二重スパイとしてCIA側につくことを提案する。
ドミニカを演じるは、ジェニファー・ローレンス。妖艶な姿に化けて体を張るだけでなく、自分の身の上をかなりオープンにしつつ、CIAにうまく取り入り信用させる女スパイをこなしている。療養中の母親が母国にいるというネックはあるものの、彼女が最終的にロシア側とアメリカ側のどちらにつくのかというのが終盤になるまで判別しにくく、観る側を惑わせることに成功している(そして、内通者は実はあいつだった)。
監督はフランシス・ローレンスという人で、ジェニファー・ローレンスとは「ハンガー・ゲーム」シリーズ以来のタッグになり、2人の絆は浅くはないようだ。
ネイトは、ジョエル・エドガートンが演じている。「キンキーブーツ」の主人公や「エクソダス 神と王」のラムセス二世役でも観ている人だが、作品によってイメージが全く変わってしまう人で、観ている最中は気づかなかった。今回はぱっと見はふつうの青年で、スパイとしてもドミニカに振り回され、後手にまわってしまう役どころだ。
CIAを主体としたスパイアクション映画は数多いが、ロシア側を主体とし、しかも女性を主人公に据えた映画は珍しい。前半はロシア国内を舞台とし、後半は一部ロンドンも絡むが、ドミニカやネイトらが拠点とするのはチェコだ。旧東側のイメージが灰色で冷たいものとなっているのは、ハリウッド制作だからかな。
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