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ピンク・フロイド(Pink Floyd)『対 コレクターズボックス』

公開日: : Pink Floyd

ピンク・フロイド(Pink Floyd)『対 コレクターズボックス』

のアーカイブシリーズ、第4弾はまさかの『The Division Bell』。『対(TSUI)』という邦題がついている。「まさかの」というのは、フロイドが残した作品のラインナップからすれば、このアルバムを取り上げる前にもっと他に取り上げるべきアルバムがあるだろうと思うからだ。

ワタシは、このアルバムはレンタルしてカセットテープで聴いていたので、ボックス発売を機会に買ってもいいかなと考え入手。しかし、内容を事前にもっと確認するべきだった。

7枚組だが、ディスク1と2はリマスター音源をアナログに収録、ディスク3と4は7インチカラーアナログシングル、ディスク5は12インチカラーアナログシングル、ディスク6がCDでアルバムのリマスター盤、ディスク7はブルーレイで、複数のミックス盤と『Marooned』のジックビデオ。1枚のアルバムを無理くり引き伸ばしてボックスに仕立てあげた感が否めない。そして、ワタシはアナログプレーヤーを持っていない。

今回初出という『Marooned』のミュージックビデオは、NASAの協力なども得て宇宙ステーションからの鮮明な映像から始まり、後半はチェルノブイリ付近の廃墟を白髪の老人が歩き回るシーンへと移っている。コレはコレで見ごたえはあるが、であれば他数曲のビデオもつくってほしかった。物足りない。

ジャケットはコンクリート地のモアイ像?が向かい合うインパクトに溢れたアートで、ストーム・ソーガソンが手がけたもの。恐らくは『対』という邦題もこのジャケットから絞り出したのだろう。しかしストームに言わせれば、向かい合う像の間にもうひとつの顔があるとのことで、なるほど、よく見るとそのようにも見える。だまし絵みたいだ。

リリースは2014年。実はその前年にストームは亡くなっていて、このボックスはこの人に捧げられている意味合いもあるのかもしれない。

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