バンブルビー(ネタバレあり)
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トランスフォーマー エルヴィス・コステロ
1987年。サイバトロン星で熾烈な戦いを繰り広げていた、オートボットとディセプティコン。オートボットの指揮官オプティマス・プライムは仲間を逃がし、そのうちの一体B-127は地球にたどり着くが、アメリカ軍に危険分子扱いされてしまう。その一方で、ディセプティコンの追手も地球に向かってくる。
車の修理が趣味の少女チャーリーは、かつては飛び込みの州チャンピオンにもなったことがあるが、父親の死を機にふさぎ込み、家族ともうまくいかなくなっていた。18歳の誕生日に、知り合いの修理業者から廃車になっていたフォルクス・ワーゲンを譲り受けるが、自宅ガレージに停めたところで、突如ワーゲンはB-127に変形。生命体であることを理解した彼女は、バンブルビーと名付ける。
「トランスフォーマー」シリーズの作品だが、今回はオートボットのバンブルビーをフィーチャーした、言わばスピンオフ作品だ。劇中の時間軸も第1作の20年前で、つまり前日譚に当たる。バンブルビーと名付けられた理由、オートボットはみな会話ができる中なぜバンブルビーは話せないか、というのがここで明らかになっている。
一時的に記憶を失ったバンブルビーはまるで赤子で、故意ではないにせよチャーリーの自宅をめちゃめちゃにしてしまう。一方、ことばを話せないのをラジオのチャンネルから流れる音声をつないでことばにしチャーリーと会話するなど、粋なところも見せてくれる。終盤は2体のディセプティコンと戦うのだが、戦士としての強さも見せる。
チャーリーとバンブルビーの関係は主人とペットのようでもあり、対等な友人のようでもある。彼女が父を失った喪失感から再生し、ぎくしゃくしていた家族との関係を修復ていくさまが、この物語のテーマのひとつにもなっている。
チャーリーは、へイリー・スタインフェルド。以前「はじまりのうた」で観たことがあって、順調に成長しているように思える。彼女は女優のほかシンガーの顔もあって、こちらでも成功しつつある。シリーズを通じて監督を務めていたマイケル・ベイは製作にまわり、トラヴィス・ナイトという人が監督だ。
チャーリーはかなりの音楽ファンというキャラ設定で、エルヴィス・コステロやラモーンズ、モーターヘッドなどのTシャツを着て、スミスを聴いている。劇中のBGMも、デュラン・デュラン、シンプル・マインズなどの80年代ロックが流れていた。
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