最強のふたり(2012年)
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最終更新日:2022/07/09
ヨーロッパ映画 ジュラシック・ワールド, パリ
事故で首から下が麻痺している大富豪のフィリップは、介護者を面接。失業手当目当てに不採用の証明書を出せとふざけたことを言う、無職の黒人青年ドリスに逆に興味を持って採用する。ドリスは貧民街に住み前科もあり、つまりフィリップとは住む世界が違ったが、他人の同情にうんざりしていたフィリップは、自分に同情せず思ったことをはっきり言い、嘘や偽善を憎むドリスを気に入る。2人は、いつしか信頼し合える仲になっていく。
フィリップが障害者で妻と死別したという状況は悲劇的だが、しかし作品全体はコミカルで、笑えるところが随所にある。冒頭は、ドリスがフィリップを助手席に乗せてアルファロメオで公道を疾走し警察に追いかけられるのだが、これは2人によるゲーム。ドリスはフィリップが発作を起こしていて病院に向かうところだったと言い、フィリップはそれに合わせて発作のふりをする。挙げ句、警察に先導させて病院へ(笑)。
ほかにも、タバコを吸わせたり、車椅子を改造してセグウェイよりスピードが出るようにしたり、と、常識的には障害者に対してしないようなことをドリスは平気でする。フィリップも、障害者として気を使われ大事にされ長生きするよりも、冒険ができていることの方を喜んでいる。
登場人物の話すことばがフランス語とわかるのに時間がかかり(汗)、エッフェル塔が見えたことでやっとフランス/パリが舞台とわかった。出演している人はまるでわからなかったが、フィリップ役はフランソワ・クリュゼという人で、風貌がダスティン・ホフマンに似ている。ドリス役はオマール・シーで、この人はその後「ジュラシック・ワールド」「インフェルノ」といったハリウッド作品に出演している。
この物語、映画用に脚色はされてはいるものの、実話がもとになっているとのこと。モデルになった2人がラストに登場し、フィリップは再婚、ドリス(のモデルになった人)は会社社長という、近況が紹介される。
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