キング・クリムゾン(King Crimson)3年ぶりの来日公演に行くことに
2015年以来、約3年ぶりの来日公演をおこなっている、キング・クリムゾン。個人的には、3年前には行ったが今回はスルーするつもりでいた。のだが、結局行くことに。
思い起こせば、実は3年前もスルーするつもりでいて、それが来日公演がはじまり、その内容が少し垣間見えたところで急遽追加公演のチケットを取った。なぜこんなことをしているのかというと、東京の公演日がウイークデーのみであることや近年のアルバムを聴いていないこと、チケット代が高額なことなどがある。
しかし最大の理由は、過去に何度か観ているベテランアーティストを今一度観て、果たして心が動かされるだろうかという気持ちがあったからだ。展開に慣れ、先が読め、それ以上のものあるいはプラスアルファとなる何かを体験する可能性が低ければ、ワタシにとって足を運ぶ価値を見出すのは難しい。先日ポール・マッカートニーが来日していたが、今回はもういいかなと思いスルーした。数曲のセットリストの変更やホーンセクションがバンドに加わったなどの情報を耳にはしたが、行かなかったことに後悔はしていない。
さてクリムゾンだ。3年前から変わっているのは、メンバーがひとり増えて8人編成になっていることだ。思えば90年代半ばのダブルトリオ編成のときですら度肝を抜かれたというのに、3年前はドラマー3人を擁する7人編成で、今回はジェレミー・ステーシーが加わって8人になり、ロバート・フリップが言うところのダブル・カルテットになった。いずれもが腕利きで、ただでさえ圧倒的な演奏力は更に密度を濃くしているはずだ。ライヴの場で革新を続けるスタイルは、前人未到と言っていいだろう。
会場がドームやアリーナではなく、2000人クラスのホールというのもありがたい。東京は音響に優れたオーチャードホールで、追加公演も出ている。大きい会場でやるよりも小さな会場で回数をこなすスタイルは、ボブ・ディランにも通ずるものがある。
ただひとつ個人的に難点があって、それは11月に発注した『Meltdown: King Crimson, Live In Mexico』がコレを書いている時点でまだ届いていないことだ。音源と映像の双方にて、現在のクリムゾンを知るに格好のアイテムのはずだったが、在庫切れメーカー取り寄せ状態とのこと。こりゃ、届くのは来日公演が終わってからになるかも。というか、会場の物販で普通に売っていそうな気がする。
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