スパイダーマン2(2004年)
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最終更新日:2024/04/26
サム・ライミ版 キルスティン・ダンスト, ジェームズ・フランコ, スパイダーマン
人気アメコミヒーローの実写映画化第2作で、ストーリーは前作を引き継いでいるが、序盤は主人公ピーターの苦悩が中心になる。スパイダーマンとして世の悪と戦うのは自分しか知らない姿で、周りが知るピーターは、ピザ屋のバイトでヘマをし、大学の講義はサボりがち、金銭的にも苦しい状況で、写真を新聞社に売っても前借り分の返済に充てられ、家賃も滞納する姿だ。
まるで正義のヒーローとは程遠い青年で、その極めつけはメリージェーンの他の男性との結婚。そんなこんなで、一度はスパイダーマンをやめてしまう。そんなピーターの気持ちを変えたのは叔母の助言であり、火事の中を生身で子供を助けながらも、助けられなかった人がいたことを知ったときであり、そしてメリージェーンに訪れた危機だ。
今回の敵は、核融合の実験ミスから金属アームと同化した科学者で、通称ドクターオクトパス。前作の敵ゴブリン(ピーターの友人ハリーの父)はもろCG、もろ作り物で、違和感ありありだったのだが、今回はこのオクトパスをはじめCG技術は格段に向上し、それがスピード感と相俟って、作品を更に見応えあるものにしている。
そして、なんと言っても、ピーターを演じるトビー・マグワイアだろう。「いい奴だが頼りない」青年と、ヒーローとしての引き締まった肉体や正義感を併せ持ち、その狭間で苦悩する姿には、共感せずにはいられない。暴走する列車を必死に止めようとして気絶してしまう場面は、観ていて泣けてくる。
ピーターが、ラス前でキルスティン・ダンスト演じるメリージェーンに正体を明かしたのは、ハリウッド映画らしいなと思う。ドクター・オクトパスを演じるのはアルフレッド・モリーナで、今作の前年に『コーヒー&シガレッツ』に出演している。
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