マーシャル・ロー(1998年)
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最終更新日:2023/10/18
デンゼル・ワシントン デンゼル・ワシントン, ブルース・ウィリス
ニューヨークでアラブ系テロリストによるバスジャックが起こり、FBIは犯人と交渉し女性と子供を降ろさせることには成功するが、その後犯人が自爆し、犠牲者を出してしまう。テロ事件は、その後も頻発。ある特定のグループや組織によるテロではなく、複数のアラブ系人民がランダムにテロ事件を起こし、街は恐怖に襲われる。やがて政府はニューヨークに戒厳令を発令し、軍隊が市を制圧。アラブ系人種を無差別に拘留するという魔女狩りのような事態になり、混乱は更に加速する。
この作品は1998年公開で、もともとは93年に実際にあった世界貿易センターのテロ事件を元に作られたようだ。しかし、テロの形態こそ異なれ、2001年の同時多発テロ事件のことを思い出さずにはいられないし、同時多発テロを予見した作品のようにも思える。
アメリカではこうしたテロの情報を察知する動きがあって、その危険性を背負いながら事前に適切な対処ができなかったがために、あの同時多発テロは起こってしまったという気にもさせられる。この作品の中でも、FBIとCIA、それに軍隊というそれぞれに力を持っている組織が利権を争うような状態になり、混乱を招いている。
主なキャストは、主人公のFBI捜査官アンソニーにデンゼル・ワシントン。社会派映画で正義感溢れる役どころを演じるというのはお手の物で、今回もすっかりハマっている。CIA所員にアネット・ベニング、軍の総司令官をブルース・ウィリスが演じている。ブルース・ウィリスは、『ダイ・ハード』シリーズ以降だいたい主人公を演じてきたと思われるが、今回はアンソニーと対立し過激な手段に走ろうとしていて、ほぼ悪役に近い。
「マーシャル・ロー」は邦題で、「戒厳令」の意。原題は『The Siege』で、直訳すると「包囲」という意味だそうだ。
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