イコライザー2(ネタバレあり)
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最終更新日:2023/10/18
イコライザー デンゼル・ワシントン
元CIA工作員のマッコールは、ボストンでタクシー運転手をしながら、顧客の老人の話し相手になったり、同じアパートに住む学生マイルズを諭したりして、表向きは静かに暮らしていた。しかし、裏では元上官スーザンの支援を受けつつ任務をこなし、また自らが許しがたい非道に出くわしたときは、容赦なく成敗していた。
あるとき、スーザンが殺人事件検証のためベルギーのブリュッセルに向かうが、現地のホテルで何者かに殺害されてしまう。マッコールは、犯人の手掛かりを追う中で、元同僚のデイヴに協力を依頼。しかし通話記録の暗号を解読して明らかになったのは、意外な真犯人だった。
前作『イコライザー』が好評だったと見え、続編が作られた。マッコールのデンゼル・ワシントン、スーザンのメリッサ・レオは前作から引き続き出演。今回はマッコールのCIA時代の過去にも触れられ、スーザンやデイヴとの会話の中で垣間見ることができる。妻が事件に巻き込まれて亡くなり、それがCIAをやめるきっかけになったことも判明する。
今作単体でも楽しめるが、前作と対比しながら観る楽しさもある。前作ではクロエ・グレース・モレッツ演じる娼婦テリーと深夜のカフェで他愛のない会話をしつつ、彼女がロシアンマフィアに苦しめられているのを知って、ひとりでマフィアをつぶしにかかる。今作では黒人青年マイルズにクスリを売るのをやめろと諭し、一方で彼に壁のペンキ塗りの役割を与える。テリーとの関係はなんとも表現しにくいが、マイルズとは親子のような関係に見える。
クライマックスのアクションシーン、前作はホームセンターで電動ドリルなどの工具を駆使してマフィアを倒していったが、今回はハリケーンが直撃する人気のない(そしマッコールが妻と暮らしていた)街が舞台になる。扱うのは銃器で、CIA時代を思い出しつつ、その過去にケリをつける意味合いもあったのだと思う。
しかし、前作にせよ今作にせよ、あれだけ人が死に器物が損壊していれば、絶対大事になって全米に広まるはずなのに、そうならないのはなんで?とツッコミたくなる。前作はスーザンが動いてCIAとして事件が公にならないよう処理したと見ることもできるが、今作ではスーザン死んでるしね。
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