ジャックと天空の巨人(2013年)
馬を売りに城に来ていた青年ジャックは、そうと知らずに王女イザベルを助けるが、その後成り行きで馬を僧侶の持つ豆と交換してしまう。イザベルは、その日の夜冒険を求めて城を飛び出しジャックの家にたどり着くが、雨水を吸った豆が突如巨木となって、イザベルごと天空に伸びてしまった。
ジャックはイザベルを救うべく王の衛兵たちと共に木を登って天空を目指すが、たどり着いた天空の地には、かつて地上で人間を食らい、人間によって追放されていたとされる巨人たちの住みかになっていた。
童話『ジャックと豆の木』と民話『ジャック・ザ・ジャイアント・キラー』をミックスしたストーリーだそうで、貧しい青年が王女を救おうと奮闘し、その中で成長していくという、典型的と言っていい展開になっている。
しかし、ありきたりな展開と感じさせないのは、3D技術のレベルの高さにある。imaxではない通常の3Dの場合、多くは部分部分を立体化するに留まることが多いのだが、この作品は映像全体の立体化に挑戦し成功している。天空の地では『ラピュタ』を思い出し、多数の巨人が城を襲うさまは『進撃の巨人』を思い出させてくれる。
ワタシが劇中でわかったキャストは、衛兵リーダーのユアン・マクレガーくらい。エンドロールを見て、巨人のリーダーがビル・ナイと知ったが、特殊メイクが過ぎて気づけという方が難しい。主人公ジャックを演じたニコラス・ホルトは、後に『マッドマックス 怒りのデス・ロード』でスキンヘッドのニュークスを演じていて、今作での好青年ぶりとはまるでイメージが異なっている。監督は、『スーパーマン・リターンズ』のブライアン・シーガーだ。
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