セイント・ヴィンセント(St. Vincent)@サマーソニック’18
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最終更新日:2018/08/20
Summer Sonic 2018 セイント・ヴィンセント
観るのは去年のサマソニ深夜のホステス・クラブ・オールナイター以来で、そのときはアニー・クラークひとりだけの、ある意味スペシャルなライヴだった。今回は、バンド編成でのライヴだ。
ステージには横長のひな壇が設置され、まずはドラムとキーボードの人がスタンバイ。薄い灰色のツナギのような衣装に加え、覆面をしている。そして、ベースの日本人女性も登場。レオタードと思しき衣装で、髪は三つ編みにしている。最後にアニー・クラークが姿を見せた。赤いエナメル地のボディコンで、おまけに超ミニだ。ひな壇の前をゆっくりと歩き、春日かよとツッコミたくなる(笑)。
アニーは向かって左端に陣取るが、これはギターを交換しやすくするためだろう。実際ほぼ1曲毎に交換するのだが、ボディカラーが異なるだけでぜんぶ同じ型なのでは?この人の場合、ギターは音を発する楽器としてだけでなく、見せるアートとしてのこだわりもあるのかもしれない。
ヴォーカルは相変わらずシャープで透き通っていて、耳にして心地がいい。間奏ではひな壇の前の方に踊り出て、ノイジーなリフを炸裂させる。女性ソロシンガーで、ここまで激しくそして凄まじいギターを弾く人が、ほかにちょっと思い浮かばない。これだけでも唯一無二の存在だ。ひな壇にはペダルもなく、袖の方でスタッフが操っているのかな。
バックドロップに流れる映像は、同じ曲でも去年と変えていてびっくり。去年のライヴのスペシャル感が更に増すと共に、映像に対する彼女のこだわりが感じられる。そしてもっとびっくりしたのは、アニーが思いのほかリラックスしているさまが伺えたことだ。
微笑みを浮かべながら歌っているのがサイドのスクリーンにアップになったり、隣の日本人女性とアイコンタクトを取っていたり。日本語を交えたMCも多かったし、歌いながら「summer sonic」のフレーズを組み込んでみたり、オーディエンスに手拍子を求めたり。今までの彼女は、自らをマネキン化させたような無機的なパフォーマンスをする人というイメージがあったので、意外だった。いや、でも嬉しい。
ここ数年の彼女の来日公演は、フェスによるものだ。そろそろ、単独来日が実現してもいいのではと思う。
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