スパークス(Sparks)@サマーソニック’18
公開日:
:
Summer Sonic 2018
これまで2度のフジロックとサマソニ(フランツ・フェルディナンドとのF.F.S.)への出演がありながら、ことごとくタイミングが合わなくて観られなかった。今回、やっと観ることができた。
キーボードのロンとヴォーカルのラッセルの兄弟ユニットだが、今回はフルバンド編成だ。ロンは白シャツに黄色いネクタイ姿で、ステージ向かって右前方のキーボード前に鎮座して淡々と鍵盤を操る。上半身はほぼ動いていないように見え、表情もほぼ変わらない。
ロン以外のメンバーはパープル(ピンクかも)のジャケット姿で揃えている。ラッセルはステージ上を右に左にとアクティブに動き回るが、そのさまは若々しく、年齢を感じさせない。声にも衰えが見られない。現役度の高さが素晴らしい。
ラッセルのヴォーカルはオペラ調で痙攣するような歌い方で、とにかくエキセントリックだ。この人たちのキャリアを考えると、オペラ調の歌い上げはクイーンのフレディ・マーキュリーに先んじ、痙攣する歌い方はトーキング・ヘッズのデヴィッド・バーンに先んじているかもしれない。
更に意外だったのは、ダンスミュージックとして機能する曲が少なくなかったことだ。ロックの歴史ではグラムロックに分類されることの多いスパークスだが、実は多種多彩な音楽性を兼ね備え、後のアーティストたちに影響を与え、かつ今なお現役であり続けている。なぜ、もっと早くスパークスを聴かなかったのだろう。
どうやらライヴでのお約束らしい、ロンの時間がやってきた。ネクタイをほどいてフロアに投げ入れ、助走するパフォーマンスでステージ上を右に左にと動き回る。それまでほぼ不動だったので、ああこの人動くんだ動けるんだという、妙な感動を覚えてしまう(笑)。
すべての演奏が終わり、メンバー紹介になったとき、ロンのところで他のメンバーは拝むようなフリをしていた。その後兄弟ふたりだけになり、ラッセルが英語で挨拶した後、ロンが「マタアイマショウ」と流暢な日本語で挨拶をしてくれた。
関連記事
-
レキシ@サマーソニック’18
テレビでは何度か観ていたが、生ライヴははじめて。インドアでも、着物姿は暑そうだ。ビニール製の
-
サマーソニック2018(Summer Sonic)、日割発表
3月に入り、サマーソニックが早くお出演アーティスト第4弾、および日割りを発表した。 追
-
ソニマニとサマソニ、今年は久々にフル参加
サマーソニックやソニックマニアについては、ラインナップを見て行く行かないかを決めている。
-
ナイン・インチ・ネイルズ(Nine Inch Nails)@ソニックマニア’18
来日は2014年2月以来約4年半ぶり。ちょうどいい飢餓感を満たすどころか、たっぷりお釣りが来
-
ペール・ウェーヴス(Pale Waves)@サマーソニック’18
UKはマンチェスター出身の4人組だが、なんと言ってもヴォーカル&ギターのへザーに尽きる。黒い
- PREV
- 女王蜂@サマーソニック'18
- NEXT
- ウルフ・アリス(Wolf Alice)@サマーソニック'18