ノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズ(Noel Gallagher’s High Flying Birds)@サマーソニック’18
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最終更新日:2018/08/20
Summer Sonic 2018 ノエル・ギャラガー
うーん、個人的にはこれまで観てきたノエルのライヴで最も微妙だった。なので、前半で離脱した。
まず、音が不安定だった。音量が上がったり下がったり、時にこもりもした。来日は2015年フジロック以来だが、そのときよりも女性コーラスや女性キーボードなどが加わり、更にビッグバンドと化していた。が、そのビッグバンドとしてのスケール感や奥行きを演奏に感じることができなかった。今のノエルなら、フェスのヘッドライナーにも、スタジアムにも慣れているはずなのに。
そして、ノエルのヴォーカルもかすれ、伸びがなく、あれ3年前もこんなだったかなと首をかしげたくなった。たまたまか、最近はいつもこうか、それとも限界点に近くなったのか。
というわけで、演奏はソロ曲を中心に進むが、オアシスのカヴァーを1曲だけ聴いたところで離脱しようと決めた。それは『Little By Little』で、オアシス時代の佳曲のひとつであり、ノエルがヴォーカルを取っていた曲だ。
しかし、この曲での見所は終盤にあった。バンドメンバーに加わったゲムが、ギターソロを繰り広げたのだ。オアシス時代からリズムギターに徹し、ノエルの陰に回るのがほとんどだったゲムが、今ソロパートを弾いていると思うと感慨深いものがあった。おまけに、後期オアシスでドラマーだったクリス・シャーロックが今のノエルバンドのドラマーで、このシチュエーションにオアシスのことを思い出さないわけにはいかなかった。
移動を開始し、マリンステージを出るそのとき、『Whatever』の音漏れが聴こえてきた。きっとこの後も、『Don't Look Back In Anger』などのオアシスナンバーで盛り上がったのだろう。ただ、ノエル本人にその気がないとしても、世間の声に耳を傾けるべきときは近づいてきているのではないかと思った。
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