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ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク(1997年)

ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク(1997年)

マルコム博士は、ハモンド会長に呼び出される。ジュラシック・パークがあったのは島の中のサイトAだが、ほかにサイトBと呼ばれる施設があり、そこで恐竜を孵化させているとのこと。ハモンドはマルコムにサイトBの調査を依頼。マルコムはいったんは断るが、恋人の学者サラが既に現地に乗り込んでいると知り、調査ではなく救出のため渋々引き受ける。

マルコムは数人の仲間と共に島に入り、サラとも合流。一方、ハモンドのインジェン社は甥のルドローが社長となっていて、恐竜を捕獲すべく軍のような大部隊で島に入っていた。島ではステゴサウルスなどの草食恐竜が穏やかに暮らす一方、肉食のティラノサウルスが縄張り争いをするなど、弱肉強食の争いが繰り広げられていた。

ジュラシック・パーク』の続編として、4年後に公開。劇中の時間軸も、4年後の設定になっている。前作にも出演していてカオス理論を唱え、ワイルドな風貌に皮肉混じりの言動が多かったマルコム博士が、今作の主人公だ。今回は娘や恋人を守るヒーローで、恐竜の恐ろしさを知りつつ冷静に判断を下し、危機を乗りきろうとする。ハモンドに会う直前には、前作にも登場していたハモンドの孫娘たちと再会。4年の歳月は、彼女たちを成長させていた。前作では、マルコムは彼女たちを助けてケガを負っていた。

恐竜に襲われ犠牲になった人たちの殺され方は、結構エグい。また、アメリカ本土にジュラシック・パークを作らんと目論むルドローはティラノサウルスの子供を捕獲して持ち帰るが、親のティラノサウルスが子供を追って本土に上陸し暴れるという、ゴジラかキングコングかというような展開にもなっている。

マルコムを演じるのはジェフ・ゴールドブラムという人で、ワタシが観たことがあるのは『マイティ・ソー バトルロイヤル』でソーとハルクが戦う惑星の統治者のグランドマスターくらい。サラがで、近年は『ハンガー・ゲーム FINAL: レボリューション』『キングスマン:ゴールデン・サークル』などでの悪役としての怪演が目立つが、ここではまっすぐでひたむきな女性を演じている。監督は、前作に引き続きスティーブン・スピルバーグだ。

正直言って、続編としても単体の作品としても、今ひとつかなあという気はする。前半はパニック映画に寄り過ぎで、後半の本土上陸は逆に恐怖感よりも滑稽さの方が勝ってしまっている。人工的によみがえったとはいえ、島という隔離された空間でこそ、恐竜は映えるということだろうか。がしかし、『ジュラシック・ワールド』シリーズへの伏線を張るという意味では、制作された意義はあったと考えることもできる。

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