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ペイチェック 消された記憶(2003年)

ペイチェック 消された記憶(2003年)

今から遠くない未来。コンピューターエンジニアのマイケルは、友人で会社社長のレスリックから、高額報酬と引き換えにプロジェクトに携わることと、その期間である3年分の記憶を消すことに合意。そして3年後、プロジェクトを終えて報酬を受け取りに行くが、自ら拒否したことになっていて、受け取れたのはガラクタが入った封筒だけだった。

その後マイケルはなぜかFBIに拘束されてしまい、尋問を受けるが、記憶のないマイケルには答えようがない。FBI捜査官が封筒から取り出したタバコを吸うと火災報知器が作動し、混乱の隙をついてマイケルは脱出。一方、レスリックは死んだはずのマイケルが生きていることに驚き、エージェントを差し向ける。

序盤は、主人公マイケルと同様何が起こっているのかさっぱりわからないが、進行するに連れて少しずつ謎が明らかになってくる。レスリックがマイケルに依頼したのは、未来が見えるマシンの開発だった。FBIが捜査するのは、そのマシンによる未来予測が国家レベルに及ぶから。ガラクタの封筒に入っているアイテムはことごとくマイケルを救うが、その送り主はマイケル自身だった。未来を見たマイケルは、自分を救い、記憶のない間に交際していた恋人レイチェルと引き合わせるために封筒を送っていた。

謎解きの面白さはあるが、マイケルがバイクで疾走しド派手なカーチェイスをして追手から逃れたり、クライマックスではレスリックに銃を向けられるなど、およそ一般人同士のやりとりとは思えないアクションには、違和感を通り越して笑ってしまう。しかし、監督がジョン・ウーと知って納得した(笑)。

マイケルは、レスリックは、レイチェルは。個人的には、一見クリーンなようでいて実は悪役という役柄を演じた、アーロン・エッカートが興味深い。『ダークナイト』のハービー・デントを思い出した。原作は、による短編小説だ。

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