マイノリティ・リポート(2002年)
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最終更新日:2024/04/19
トム・クルーズ コリン・ファレル, スティーヴン・スピルバーグ, ディストピア, トム・クルーズ, フィリップ・K・ディック
2054年のワシントンD.C.。プリコグと呼ばれる3人の予知能力者たちを組み込んだ殺人予知システムによって犯罪を未然に防ぐことができるようになり、殺人発生率はゼロパーセントになっていた。犯罪予防局の刑事ジョン・アンダートンは、6年前に息子を殺され、妻とは別居。予知による犯罪取り締まりにのめり込んでいた。
あるとき、ジョンが面識のない男を殺害する予知がされてしまう。司法省のダニー・ウィットワーに追い詰められる中、ジョンは何者かの罠と感じ逃走。システム考案者の博士を訪れる。システムは偶発的に生まれたものであること、3人のプリコグの予知は一致しないことがあり、そのときは多数意見が採用され、少数意見すなわちマイノリティ・リポートは破棄され、プリコグの脳内にのみ存在すると、ジョンは博士から教えられる。
犯罪とは本来未然に防ぐことができず、発生してはじめて警察は動くことができる性質のはずだ、犯罪予知は画期的ではあるが、反面その完全性が問われる。もし予知システムが誤作動を起こしていたら、無実の人を逮捕してしまうことになりかねないからだ。ジョンと敵対する格好になっているウィットワーは、システムの完全性を追求しているに過ぎず、その危うさを知りつつシステムは完全なものとしたいのが、ジョンを陥れた黒幕だ。
キャストは、ジョンにトム・クルーズ。ウィットワーにコリン・ファレル。監督はスティーヴン・スピルバーグだ。トム・クルーズとスピルバーグが組んだのは『宇宙戦争』が最初かと思っていたが、こちらの方が先で、かつはじめてだったようだ。トム・クルーズはさすがの存在感だが、個人的には当時キャリアの浅いコリン・ファレルが、トム・クルーズと対等に渡り合っていることの方に注目する。
原作はフィリップ・k・ディックの短編。しかし、スピルバーグは解釈を加え大きく膨らませていて、シリアスでありハイテクでもあり、謎解きの要素もあり、と、エンターテイメントとして見応えのある作品に仕上げている。
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