パリより愛をこめて(2010年)
パリの大使館で働くリースは、捜査官としての任務を命ぜられ、敏腕捜査官ワックスとチームを組んで麻薬組織に立ち向かうことに。肉体派ですぐ銃をブッ放すワックスと、数ヶ国語を話す知性派のリースは、まるで水と油。がしかし、麻薬組織の向こう側には更なるテロ組織があることがわかり、しかもリースがその組織に行動を監視されていたことが明らかになる。
ワックスをジョン・トラボルタ、リースをジョナサン・リース・マイヤーズが演じている。トラボルタはマッチョな体型にスキンヘッドに口ヒゲと、見た目だけでかなりのインパクトが。しかし、肉体派である一方捜査においては繊細な面も見せ、リースを除け者にするでもなく、うまくやっていこうとする優しさも見せている。ジョナサン・リース・マイヤースは、『ヴェルヴェット・ゴールドマイン』『テッセラクト』以来で観たが、エリート好青年を好演している。原案はリュック・ベッソンだそうだ。
作品トータルとしては、ストーリーも設定も直球すぎたかなと思う。リースを裏切ったのが誰なのかも序盤で読めてしまったし、2人組がつかず離れずながらも協力して敵に向かっていくさまは、ハリウッドのみならず日本映画でも数多く描かれてきたはずだ。ド派手なカーチェイスシーンも、緊迫感を感じることはなく安心して観てしまった。見どころはやはり2人の掛け合いにあると思っていて、『スター・トレック』のことを話したり、ラストでチェスに興じるところには、センスのよさを感じる。
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