デスノート Light up the NEW world(2016年)
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最終更新日:2021/05/04
Death Note レッチリ
キラこと夜神月と世界一の探偵Lによる、デスノートをめぐる頭脳戦から10年。世界各地で、デスノートを使ったと思われる死亡事故や事件が相次ぐ。また、テレビやパソコン、スマートフォンなどが一斉にハッキングされ、キラを名乗る人物からメッセージが配信される。
日本の警視庁(警察庁?)キラ対策本部は、デスノート対策本部と名を変え、三島を中心に捜査。Lの「後継者」竜崎は、対策本部は自分に都合よく利用すると宣言して、独自に捜査を進める。メディアをハッキングしたサイバーテロリスト紫苑はキラ信奉者であり、対策本部を撹乱しつつ、キラ(の後継者)を探す。
少年ジャンプの漫画を原作とし、映画版『Death Note The Last Name』の続編にあたる。ストーリーは完全オリジナルだが、前作に出演していた弥海砂や刑事の松田は、同じ役として登場。既に死んでいる月とLも、デジタル処理という形で登場する。
1年前の劇場公開時は、とにかく酷評だった。ワタシは、先日テレビで放送された特別版(という名の実質縮小版)ではじめて観たが、自宅でくつろぎながら観る分にはそこまでひどくないかなと思った。
前作は、捜査側がデスノートや死神の存在にたどり着くまでに時間と手間を要していたが、今回はデスノートとそのルール、死神のスタンスがどういうことかがわかっているのが前提なので、頭脳戦というよりフィジカルな戦いの方に寄るのは当然。そういう意味では、原作のニア・メロ登場後に近い。
バイクを乗りこなし、やさぐれたキャラクターの竜崎はメロを思い起こさせるが、不気味なひょっとこのお面はニアに掛かっている。弥海砂に月と思われるメッセージが届いたときにコンソメのポテトチップスが添えられていたり、死神リュークがついている紫苑のテーブルにはリンゴがあったりと、それとなく前作へのオマージュをしている。
その一方、無理があると思うところもいくつもある。デスノート対策本部の面々はみな偽名なのに、10年前の事件を経験している松田が本名のままで加わっているのは迂闊すぎる。デスノートが地上に6冊あるならば、死神も6体いるはずなのに、出てくるのはリュークを含めても3体。そして最たるは、月がアメリカに渡っていて子供がいたという設定。このプロットは、いくら何でも強引すぎる。
キャストは、三島に東出昌大、竜崎に池松壮亮、紫苑に菅田将暉、弥海砂に戸田恵梨香。まあまあ観れるとワタシが思ったのは、東出と菅田が現在も活躍しているからだ。特に菅田の躍進ぶりは目覚ましく、この1年の間に数多くの作品に出演。山崎賢人と二分する、若手俳優の代表的な存在になっている(山崎はテレビ版でLを演じている)。
テーマ曲は安室奈美恵だが、1年前と今とでは、曲が持つ重みが変わってしまっている。1年前は、前作を継承してレッチリにすればよかったのにと思ったが、今はこれでいい。
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