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アサイラム・レコードとその時代

アサイラム・レコードとその時代

『アサイラム・レコードとその時代』という本を読んだ。

アサイラム・レコードは、1971年にデヴィッド・ゲフィンが設立。を始めとするウエストコーストのアーティストを中心とし、70年代は隆盛を極めた。しかし、ゲフィンはやがてワーナーに売却し、以降はワーナー傘下の1レーベルとして機能。80年代や90年代にはその名はほとんど聞かれなくなるが、2005年に突如ソウル/ヒップホップ系レーベルとして復活し、現在に至っているらしい。

アサイラムというと、やはり70年代のウエストコースト勢やシンガーソングライターを多数輩出したレーベルというイメージが強く、もちろんこの本でもほとんど70年代を取り扱っている。ゲフィンはもともとアーティストのマネージメントをしているビジネスマンで、それがデビュー前のジャクソン・ブラウンのデモテープを聴いたことから、アトランティックを始め各レーベルを回っては売り込みに行った。しかし、自分でレーベルを作って売り出せばということを言われ、その通りにアサイラムを立ち上げてしまったとのことだ。ゲフィンはアサイラムをワーナーに売却した後は、映画制作にも進出。病気のため一時引退するが、復帰して今度は自身の名前を冠したゲフィン・レコードを立ち上げている。

この本は、冒頭にアサイラム・レコードの歴史の概略があり、中盤にアルバムガイド、後半にはレーベルゆかりのアーティストのインタビューや、当時の時代を知る人たちのコメントが掲載されている。単純にありがたいのはアルバムガイドで、ジャクソンを始めジョニ・ミッチェルやなど、なるほどという名が多数並ぶ。そうした中で、の実弟であるクリス・ジャガーの作品もこのレーベルから出ていることを知り、びっくりした。クリスは、アサイラム初のイギリス人アーティストだったそうだ。

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