ジャクソン・ブラウン―ヒズ・ライフ・アンド・ミュージック
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最終更新日:2020/06/20
Jackson Browne ジャクソン・ブラウン, ボブ・ディラン
ジャクソン・ブラウンのバイオグラフィー本を読んた。ジャクソンの祖父の代から話が始まり、少年時代、そしてミュージシャンとしてのキャリアというほぼ時系列に沿った流れで、この人の半生を描いている。当人にインタビューしたという記述はどこにもないが、この作者はアーティストのバイオグラフィー本をいくつも書き上げている人らしく、訳者は信頼できる人だとしている。
クリーンなイメージの人ではあるが、少年時代はケンカっぱやかったようで、またドラッグでの逮捕歴もあり、と、結構やることをやっている。また女性遍歴もそれなりで、『The Pretender』の制作中に自殺した最初の夫人とは、実はできちゃった婚であり、籍を入れたのもかなり後で、つまりは自らが積極的に望んだ幸せな結婚では必ずしもなかったようだ。
2度目の結婚はニュージーランドのモデルとで、これも長くは続かず。その後女優のダリル・ハンナと約10年に渡って付き合うが、これも結局破局。最後はジャクソンが暴力をふるったふるわないの騒ぎになり、盟友のひとりジョニ・ミッチェルは曲の中でジャクソンを批判したともされている。
音楽活動については、ニコ、デヴィッド・リンドレー、イーグルスの面々、リンダ・ロンシュタットらの名前が頻繁に登場し、この人の交友の幅広さが伺える。また初めてボブ・ディランと会ったとき、緊張してろくに話もできなかったというエピソードも。リリースされた作品については、チャートアクションやセールス、メディアの評価などが一通りフォローされている。そして、ラストは2004年のロック殿堂入りで締めくくられるという具合だ。
巻末には詳細なディスコグラフィーが記されており、アルバムやシングルはもちろんのこと、オムニバスやゲスト参加、更にはジャクソンの曲をカヴァーしたアーティストまで羅列されており、データベースとしての価値も充分にある。分厚い本で持ち運びやすいとは言い難く、また値段も結構張るのだが、ファンの人にとっては手に取って読んで損はない一冊だ(しかし、現在は絶版になっている様子)。
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