ビョーク(Björk)@フジロック’17
公開日:
:
最終更新日:2023/02/11
Fuji Rock Festival'17 ビョーク, フジロック
以前、フジロックのオーガナイザー日高さんが、ビョークはいつも完璧にコンセプトを作り上げてライヴをおこなう、といったようなコメントを読んだことがあった。過去何度か体験した彼女のライヴも、そして今回も、そのコメントに納得させられる綿密に練られたステージで、圧倒的だった。
予定時間の少し前に、モッシュピット前方から歓声が沸いた。ストリングスのメンバーが先にスタンバイしたようだ。ここ数年の彼女のライヴでは、ドラム、ハープ、コーラス、電子楽器といった編成になっていたが、今回はストリングスバージョンのようだ。そして時間になり、ビョーク登場。ピンクの衣装をまとっていて、顔面は白いシースルーの装飾で覆っていた。
ライヴは、『Stonemilker』でスタート。両サイドのスクリーン、およびバックドロップのスクリーンも、PVを映していた。つまり、生身の彼女は肉眼で観なくてはならない。ビョークは軽やかに体を動かし、ステージ上を歩き回っていた。激しさとは真逆の音の世界だが、それが間延びしないのは彼女の存在感の大きさを物語っている。
セットリストはアルバム『Vulnicura』からを軸にして進む。去年日本科学未来館で開催したVRイベント『Björk Digital』でも観たPVあり、また虫や蛇といった生物の日常を捉えたかのようなPVが、その都度流れる。合間に『Joga』『Isobel』といった往年の曲を織り交ぜてくる。ストリングスはステージにハの字のように陣取り、15〜6人はいただろうか。そして中央には、電子機器を操るプレーヤーがいた。
後半になると、スクリーンにビョークを映し出すようになってきた。ピンクの衣装はシースルーのようにも見え、しかしライトが当たると濃く映えるようになっていた。特殊な素材が織りこまれているのかもしれない。そして時折ビョークの後方に映るストリングスのプレーヤーだが、日本人に見えた。
アンコールでビョークはメンバー紹介をし、ストリングスはやはり日本の人たちだった。そういえば、2001年の『Vespertine』での来日公演でも、オーケストラは日本人が担っていた。それはさておき、このライヴ果たしてどうやって締めくくるのか。コーラスのいない今回の編成では、『Declare Independence』はちょっと考えられない。さてどうなる?いやどうする・・。すると、聴き覚えのあるイントロが。そう、ビョークといえばやはりこの曲、『Hyperballad』だ。
ステージの後方から火炎があがり、花火もあがり、ストリングスの人たち大丈夫かなと思いながら観ていた。すると、曲が終盤になったところで、ステージの裏側から花火が打ち上がった。何発も、何発も。やっぱりこの人は、巨大野外という舞台で何をすべきかというのをわかっている人だ。脱帽だ。
ワタシのフジロック'17はビョークで終了。参加したみなさん、おつかれさまでした。
関連記事
-
Coccoがフジロックに!
フジロックの出演アーティスト追加発表が、お昼前に公式サイトでされた。例年、最初に洋楽勢の発表
-
フジロックフェスティバル’17(Fuji Rock Festival )、ステージ割発表
先週発表がなかったこと、毎年6月第1週にはステージ割が発表されていることから、今日は発表があ
-
原始神母@フジロック’17
木暮"シャケ"武彦らで結成された、ピンク・フロイドのトリビュートバンド、原始神母。オリジナル
-
コーネリアスなど。フジロックフェスティバル’17(Fuji Rock Festival)、出演アーティスト&日割発表
前回発表から1ヶ月も空いたかと思えば、今回は2週連続で発表だ。それというのも、週のあたまに公
-
フジロック’17、2日目スタート!
1日雨が降ったりやんだりの模様。 例年のフジロックに戻った感じ。