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LCDサウンドシステム(LCD Soundsystem)@フジロック’17

公開日: : Fuji Rock Festival'17

LCDサウンドシステム(LCD Soundsystem)@フジロック'17

セットチェンジ中、初日のルート17前に匹敵する激しい雨が降ったが、開演する頃にはなんとか小降りになってくれた。ステージ上には所狭しと機材が並べられた。そして時間になり、バンドおよびジェームズ・マーフィー登場。思った以上大柄で、そして腹の出方もすごい(笑)。

バンドはかなりの大所帯。ドラム、パーカッション、ベース、ギター、キーボード、そして後方にプログラミングやギター、といったところかな。メンバーを捉えるスクリーンの映像も、エフェクトがかけられたり、ジェームズとキーボード女性とのツインヴォーカルのときは2分割になったりと、結構凝っている。ライティングもかなりド派手だ。

しかしこのバンドの醍醐味は、音楽そのものだ。ディスコとパンクとダンスジックを混合させてジャンルの境界線をなくしたのは、ありそうで実はなかったスタイルだ。だからこそ、は『RefleKtor』を制作するのにジェームズをプロデューサーに起用したのだと思う(当時ジェームズはLCDを停止させてプロデュース業中心だったとはいえ、だ)。

去年LCDが復活してコーチェラのヘッドライナーになると聴いたとき、いくら何でもヘッドライナーは?と思ったものだ。しかし、目の前のパフォーマンスを観るにつけ、その圧倒的な音圧と切れ味鋭いビートに、納得させられた。グリーンではなくホワイトステージのヘッドライナーなのが、申し訳なく思えるくらいだ。

LCDはサウンドは革新的だが、歌詞ははっきり言って単調だ。同じフレーズを繰り返す曲が多いが、その分日本人にとってはことばの壁を感じることが少なく、わかりやすい。その最たるが『Yeah』で、「yeah yeah yeah yeye yeah yeah yeah」と歌詞の大半を「yeah」で埋め尽くす曲だが、これがとってもカッコいいのだ。

こうして、ホワイトステージのヘッドライナーとしては異例の110分という持ち時間をLCDは使い切った。個人的には、2004年のエレクトラグで観て以来3度目のLCDだった。ジェームズは2010年のにも出ていたと言っていたが、なぜそのときは観なかったのだろうと後で調べてみたら、3日目ホワイトステージの夕方だった。そのときワタシは、グリーンステージのに備えて体力を温存していたのだ。ごめん、ジェームス。そして、ありがとう。

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