パッセンジャー(ネタバレあり)
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最終更新日:2022/03/16
SF IMAX, クリス・プラット, ジェニファー・ローレンス, ディストピア, ローレンス・フィッシュバーン
地球から120年かけて他の惑星に移民するべく、宇宙船アヴァロンは航行。しかし、人工冬眠機器の故障により、技術者のジムは90年早く目覚めてしまった。まるで都市のような広大な船内にひとりだけとなり、孤独感におそわれる。1年が経過して自堕落な生活に陥り、一度は自殺も考えたジムだったが、思いとどまる。
あるとき、ジムは冬眠中の女性のひとりオーロラに惹かれる。彼女を目覚めさせることを考えるが、それは彼女の人生を変えてしまうことにもなり、ジムは苦悩。しかし、結局寂しさに耐えられずに彼女を目覚めさせてしまう。ジムと同じく最初は激しく動揺したオーロラだったが、共同生活が続くうち、2人は惹かれあっていく。
広大な宇宙船ではあるがある意味密室でもあり、隔離された空間、しかも目的地はおろか地球に引き返すこともできない極限状況の中で、人はどうなるか、いやどうするかを考えさせられる。この作品、結構賛否分かれているが、その焦点はジムがオーロラを故意に目覚めさせてしまったことをどう受け取るかだろう。たとえどんな理由があろうとも身勝手で到底許されないと見るか、この状況では致し方ないと見るかだ。
個人的にはラヴストーリーにあまり興味はないので、この作品もSFとして楽しんだ。映像はとてもきれいで、『ゼロ・グラビティ』『ローグ・ワン』にも決して劣らない。ジムやオーロラが何度か船外に出て、画面に宇宙空間が広がる場面。スペースコロニーのような宇宙船アヴァロン号のフォルム。通常公開だったが、ぜひIMAX3Dで観たかった。
キャストはとても少ないが、ジムをクリス・プラット、オーロラをジェニファー・ローレンス。終盤、人工冬眠器の故障で目覚めるクルーは、ローレンス・フィッシュバーン。クリス・プラットは『ジュラシック・ワールド』と同様、肉体こそマッチョだが精神的にはナイーブな面も持ち合わせる。ジェニファー・ローレンスは今回ブロンドで、今回は作家役なのだが、どこか『アメリカン・ハッスル』でんぶっ飛んだキャラクターがちらついてくる。
ジムとオーロラのよき話し相手になっているのが、バーテンダーのアンドロイド、アーサーだ。気の利いたアドバイスを2人にしているかと思えば、ジムが口止めしていたのをオーロラが「2人の間に秘密はないわ」のひと言からの解釈し、オーロラが目覚めたいきさつを本人に言ってしまう。演じているのはマイケル・シーンという人だ。
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