デヴィッド・ボウイ 増補新版 (KAWADE夢ムック 文藝別冊)
デヴィッド・ボウイ関連の書籍を、いくつか買って読んでいる。今回は、河出書房から出版されているムック本。表紙がアラジン・セインのときのボウイで、白塗りに赤い稲妻が走る顔面は、これだけでアートとして高い価値がある。大回顧展のトレードマークにもなっているので、なおさらテンションが上がる。
もともとは2013年の『The Next Day』リリースに伴い出版されたのだが、2016年のボウイの死を受けて増補新版として去年出版された。なので、基本的には2013年時点でのボウイが語られていて、一部に死を受けてのフォローがされている。作家による考察が多いが、中にはボウイ世代とは言えない栗原類や、ヒカシューの巻上公一らのコメントもある。
個人的に面白かったのは、映画俳優としてのボウイに言及があったこと。この手のムックには欠かせないディスコグラフィーが、結構充実していたこと(『(Blackstar)』『Lazarus』もフォロー)。バイオグラフィーを来日公演中心に綴った文章もあって、何度かボウイのライヴに足を運んでいる身としては親しみがもてた。
そして、ボウイ曼荼羅というコーナーだ。これは何かというと、ボウイが影響を受けた、および、逆にボウイに影響された作品を取り上げまとめたものだ。アルバム200枚に加え、映画や書籍の紹介もある。アルバムはありがちな企画だが、映画と書籍については、これをきっかけに観たい読みたいと思わせてくれる。ありがたい。
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