David Byrne Art Exibition(2010年12月)
ミック・ロックの個展「DAVID BOWIE by MICK ROCK」は原宿のVacantというところで開催されているが、原宿駅から歩き、目的地が近くなるにつれ、ワタシはココに来るのがはじめてではなく、前に1度来ていると感じた。そして到着する直前に、はっきりと思い出した。デヴィッド・バーンの展示、および山本ムーグと小山田圭吾のミニライヴで訪れていたことを。当時のレポートを以下に掲載する。
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受付のすぐ横にデヴィッド・バーンやトーキング・ヘッズ関連の書籍がいくつかあった。アートブックや『TVパーティー』というDVDなどがあったが、81年ヘッズ日本公演のパンフレットが見れたのは嬉しかった。時期的には『Remain In Light』のツアーで、ギタリストとしてエイドリアン・ブリューが帯同していた。
階段を上がったところが、ギャラリーになっていた。『My Life In The Bush Of Ghosts』のジャケットの、アウトテイク。観る角度によって異なる3枚の画像が現れる、レンティキュラーズ。ブッシュやフセインの顔を、ややグロ気味に描いたアート。など、いずれもバーンらしい作品ばかり。
そして、まさかの撮影OK!
最も楽しめたのは、ギターやアンプに接続された、計90ものワウペダルだ。ディストーションやノイズなど種類がいろいろあって、客がこれらを自分で踏み込むことが許されていて、流れている音にエフェクトをかけることができたのだ。ワタシはギターを手にしたことはないのだが、今更ながらギターをやってみたくなった(笑)。
この日(12月13日)を選んだのには、理由があった。バッファロー・ドーターの山本ムーグがホストを務めるイベントが、夕方からあったのだ。開場が遅れて一時はどうなることかと思ったが、なんと3時間近くにも渡る、長丁場のイベントとなった。展示は2階だったが、イベントは1階で行われた。100人も入れば満員になると思われる、狭いスペースだった。
まずはトークショー。かつてマガジンハウスからいろいろと雑誌を出していた岡本仁と山本とで、バーンやトーキング・ヘッズについて語られた。岡本がヘッズのアナログ盤を出し、山本がそれを使って曲をかけた。『Little Creatures』のジャケットを描いた人が牧師をしていて、R.E.M.『Reckoning』も担当していたことや、バーンが自ら監督を務めた映画『True Stories』についてなど、興味深い話を聴くことができた。
続いてはセッション。山本がターンテーブルを担い、ヘッズの曲をサンプリングとして使いながら独自のアレンジを加えていた。ほか、女性ヴォーカルが『Psycho Killer』の歌詞を朗読形式で音に乗せたり、Corneliusこと小山田圭吾がギターで参加したり、オオルタイチという若者がフライパンをスティックで叩くパーカッションプレイをしたり、と、なかなかユニークなセッションに。小山田のプレイを間近で観られたのは貴重だった。小山田夫人と息子マイロも、会場内にいた。
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行ったのは2〜3年前のつもりでいたが、実際はなんと6年以上経っていた。時が経つのは早い。そして、時が経とうとも、これからもロックを聴き続けていたい。
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