ピクシーズ（Pixies）『Death To The Pixies』

廃盤になっていたピクシーズのベストアルバム『Death To The Pixies』を、以前中古CDショップにて入手していた。

このアルバムは、解散後の90年代半ばにリリースされた。通常盤と初回盤の2種類があり、初回盤は2枚組になっている。1枚目がベスト、そして2枚目はライヴアルバムだ。そして、このライヴこそがファンなら必聴モノなのだ。ピクシーズにはライヴアルバムが1枚あることはあるが、それはBBCセッションズで、つまりはスタジオライヴである。これでも他のアーティストのBBCライヴに比べればかなり聴き応えがある作品だが、やはり通常のライヴとは違和感があった。

パッケージを見ると、90年オランダ公演とある。また収録曲から察するに、サードアルバム『Bossanova』のツアー時のものと思われる。ピクシーズは優れたライヴバンドだと思っているが、こちらの思い入れを裏切らない熱気と臨場感が充満している。そして再結成後のライヴと決定的に違うのは、当然ながらメンバーの年齢だ。ここでは、若さが荒々しさに転化されているように思えた。

1枚目のベストの方も聴いてみた。こちらは全17曲で、そのほとんどは再結成後にリリースされたベスト盤『Wave Of Mutilation』でも聴くことができる。唯一『Cecilia Ann』だけが『Death To The Pixies』のみの収録だが、この曲は『Bossanova』の冒頭の曲で、特に未発表ではない。