篠山紀信展 写真力
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最終更新日:2019/04/10
John Lennon ジョン・レノン
横浜美術館で開催されている、篠山紀信展に行ってきた。
展示はいくつかのテーマ毎に区切られている。最初が故人。ジョン・レノン、きんさんぎんさん、美空ひばり、夏目雅子など。美術館はえてして天井が高くスペースも豊富だが、ココも同様。その空間を存分に生かし、写真を大きくして配置している。個々の写真についての解説はなく、観たままに感じ取ってほしいということなのだろう。
続いては「スター」。スポーツ選手、モデル、女優など。王貞治に浅田真央、AKB48にキャロルという、真逆と思われるアスリートやアーティストも、篠山にとっては魅力的な被写体ということなのだろう。山口百恵の水着写真というのは、貴重だがどきっとさせられた。
歌舞伎だけで、単独のブースが設けられているのには驚いた。市川海老蔵や中村勘九郎、獅童など、テレビで見慣れた人たちの本職の姿が揃っている。その中でも、玉三郎の写真は大きく引き伸ばされていて、扱いが別格だった。篠山が歌舞伎役者についてここまで多く撮っていたのは意外だった。
そして、ある時期に社会現象を引き起こした「ヌード」。かつては売れなくなり行き詰まった人が脱ぐという概念を、篠山は第一線にいる人の表現手段に変えた。樋口可南子と宮沢りえによってだ。その2人に並んで、若い頃の浅丘ルリ子やカルメン・マキ、黒柳徹子!の写真もあった。
最後のブースは、311東日本大震災で被災した人たち、つまり芸能人や著名人ではない、一般の人たちだ。ここまでずっと華やかな写真に魅せられて、最後になって身が引き締まる思いがした。
個人的に、横浜に住んでかなりの年数になる。のだが、横浜美術館に入ったのは今回がはじめてだった。2階建てで横長の造りになっていて、通路にもそれとなく展示物があり、好感が持てた。機会があれば、また来てみたいところだ。
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