バイオハザード: ザ・ファイナル(ネタバレあり)
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最終更新日:2022/03/16
バイオハザード ディストピア, ミラ・ジョヴォヴィッチ
アリスは、アンブレラ社マザー・コンピュータのレッドクイーンから、アンブレラ社がTウィルスの抗ウィルス剤を開発したこと、48時間以内に放出させなければ地球上の人類が死滅してしまうことを知らされる。半信半疑ながらも、アリスは抗ウィルス剤を求めてラクーンシティを目指す。
道中、アンブレラ社の装甲車で『3』で倒したはずのアイザックス博士と戦い、ラクーンシティ廃墟でアンデッドと戦う一団と合流。「戦友」クレア・レッドフィールドと再会する。アンデッドやアイザックらとの戦いで多数の犠牲者を出す中、地下施設に潜入。しかし、施設内には多くの罠があり、アンデッドも生息し、更にはウェスカーと「オリジナルの」アイザックスが待ち構えていた。
2002年に公開された第1作から14年、シリーズ6作目にして完結篇になる。
まずは不満から。前作『5』で仲間となっていたレオン、エイダ、ジルが、全く出てこないばかりか触れられさえしない。おそらくは戦死したのだろうと想像するが、せめてナレーションでアリスに語らせるとかすればいいのに。また、『5』でアリスを呼びよせ、共にアンブレラ社と戦うことになっていたウェスカーも、結局はアンブレラの人間。罠ということになってはいるが、雑な展開になんじゃそりゃと思ってしまう。
日本生まれのゲームを元にしていることもあってか、今作は世界に先駆けての日本公開だそうだ。そして、これも日本で話題のローラの出演だが、出番もセリフも少なく、そして結構あっさりと死んでしまう。『4』『5』の中島美嘉と同等の扱いだと思う。個人的には、このシリーズには「日本人枠」があって、そこに今回はローラが入ったのかなという印象だ。
アクションシーンは、一層スリリングかつ過激になっている。疾走する装甲車での攻防は、『マッドマックス』シリーズを意識していると思う。地下施設内ではよけるのが困難な赤いレーザー光線がアリスを襲い、『1』を思い起こさせる。そして、オリジナルのアイザックスと対峙するとき、アリス自身の秘密も明らかになる。
アリスはミラ・ジョヴォヴィッチ。この役を15年演じ続けたと言い、今回で完結することに感慨深げだ。今回のレッドクイーンは、ミラと監督のポール・W・S・アンダーソンとの間に生まれた娘が演じているそう。この「血筋」も、劇中では結構ポイントになっている。実はラスボスだったアイザックスは、イアン・グレンという人が演じている。クレアは、これまでと同様アリ・ラーター。ローラの役名はコバルトだ。
完結篇とは言いながら、アリスのナレーションで締めくくられるラストは、作ろうと思えば続編が作れる幕の引き方だ。さて・・・。
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