METAFIVE@Zepp Divercity 2016年12月3日
土曜日の公演でライヴハウスでmetafiveなのだから、当然完売。グッズの先行販売にも長蛇の列ができていて、ワタシはあっさりと断念した。恐らく、チケットが取れずにグッズだけを求めて来た人もいたと思われる。
定刻を少し過ぎたところで、客電が落ちた。バックドロップのスクリーンにメンバーの名前がひとりずつ出て、それに合わせて当人が登場しスタンバイ。小山田圭吾、砂原良徳、テイ・トウワ、ゴンドウトモヒロ、LEO今井、そして高橋幸宏。ライヴは、『Submarine』でスタートした。
個人的に、観るのは2年前の攻殻機動隊イベント、今年のサマソニに続いて3度目に。ファーストコンタクトではただただ圧倒され、サマソニでもまたまた圧倒されたが、さすがに今回は冷静だ。各メンバーの動きや担っている役割も、結構わかってきた。ステージ前列向かって左から右に、ギター小山田、ギター&ヴォーカルLEO、キーボードまりんこと砂原。後列向かって左に大きな卓があって、テイ・トウワが陣取る。向かって右には管楽器のゴンドウ、そして中央に幸宏という配置だ。
ヴォーカルは幸宏とLEOのツインになることが多く、ゴンドウがコーラスをこなしていた。小山田はうつむき気味でギターに徹し、テイ・トウワはDJのみかと思いきやプログラミング全般を引き受けていた。ゴンドウはトランペットを主としつつ、トロンボーンやホルンもこなす。電子楽器主体の音の世界に、管楽器は思った以上に映えている。
このバンド、実はベースがいない。しかし、まりんがキーボードでベースのパートを担っているのだ。キーボードは、多くのバンドではメロディーを担いギターになり変わることも少なくないのだが、ここでは重低音が発せられている。ワタシはまりん側で観ていたこともあり、なおのこと心地よく耳に入ってきた。
そして、リーダーの幸宏だ。ドラムの腕は今更言うに及ばず、曲によってはステージ前方に繰り出して歌い、またほとんどのMCもこの人だった。オープニングの登場時に、最も歓声が多かったのも幸宏だった。透明感のあるヴォーカルは冴え、時に妙な踊りをしながら歌うLEOとは、いいコントラストになっていた。
映像は、シンプルかつモノトーンにまとめたものが大半だった。メンバーお揃いのツナギ衣装も黒で、統一感があった。曲によっては英語の歌詞がスクリーンに流れ、また、スクリーンに留まらずステージつまりメンバーにかぶるように映像を流すこともあった。今回のツアー、VJの人も帯同しているそうだ。
セットリストは、アルバム『META』と、リリースされたばかりのミニアルバム『METAHALF』が中心だ。全員が曲を書き提供しているので、曲毎に当人のキャラクターが少しだけにじみ出ている。小山田の『Split Spirit』はコーネリアスっぽいし。『Radio』は、もともとは幸宏をフィーチャーしたテイ・トウワの曲だそう。スケッチ・ショウの『Turn Turn』は嬉しかった。
終盤は『Don't Move』でギアチェンジし、『Disaster Baby』でが本編終了。アンコールは一瞬だけ『Technopolis』のフレーズが流れる『Luv U Tokio』を含む3曲で、終了後、6人全員がステージ前方に横一列になって礼をし、ステージを去っていった。
客電もついたので、これで終わったろうと思い、急いでグッズ売り場に行ってパンフレットを購入。と、ここでフロアから出てくる人が少ないのが変だなと思い、もしやとフロアに引き返してみる。すると、なんと『Cue』の音漏れが。まさかのダブルアンコールだった!そんなサービス精神旺盛な人たちだったっけ?と思いつつ、もちろん嬉しいに決まっている。そんなこんなで、ハプニングめいた幕引きになった。
セットリスト
Submarine
Maisie's Avenue
Chemical
Musical Chairs
Split Spirit
Albore Whiteout
Turn Turn
Egochin
Radio
Don't Move
Gravetrippin'
Disaster Baby
(1ST ENCORE)
Radio Junk
Luv U Tokio
Threads
(2ND ENCORE)
Cue
この6人が揃うこと自体が奇跡的なので、来年METAFIVEが活動するかはわからない。幸宏も「いつまでもあると思うなMETAFIVE」と言っているし。今わかっているのは、テイ・トウワが来年3月にアルバムをリリースし、それにMETAFIVEが参加しているそうだ。各自のソロ活動が主体になりつつ、その場の勢いでMETAFIVEになんてことにはなるかもしれない。
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