宇宙人ポール(2012年)
アメリカのコミケにイギリスからやってきた、グレアムとクライブ。しかし2人の目的はコミケだけでなく、アメリカのUFOスポット巡りだった。キャンピングカーに乗って出発したはいいが、自分たちを追い越したクルマがクラッシュしてしまい、心配して駆け寄ってみると、なんとそこにいたのは肌がグレーで頭が大きい、まさに古典SFに出てきそうな宇宙人だった。2人はポールと名乗った宇宙人と行動を共にすることになり、更にポールを追う謎の組織から逃れるため、キャンピングカーで逃走することになる。
コメディーと聞いてはいたが、笑えるところが随所にあって飽きることがなかった。秀逸なのはポールのキャラクターで、60年前に地球にやってきてすっかりアメリカナイズされていて、ふつうに英語を話しタバコも吸いジョークを飛ばし、と、神秘的なイメージとは程遠い。しかし、時にはほろっとさせるようなことも言う。グレアムとクライブは絵に描いたようなオタクだが、それぞれに踏ん張りを見せる。
キャストは、グレアムはサイモン・ペグで、『Mi:4』のベンジー役、クライブはニック・フロストという人で、ワタシが観た中では『キンキーブーツ』に出演している。ポールはもちろんCGだが、声はセス・ローゲンで、『グリーン・ホーネット』で制作・主演していた人だ。キャスティングは、映画だけでなくテレビでのコメディーで活躍している人が多いようだ。
ポールを追いかける組織のボスが大物女優なのだが、さすがにココでは伏せておく。中盤までは無線で部下に指示を出すだけだったが、絶対終盤に出てくると思いながら観ていて、それなりの人だろうと思っていた。頭に浮かんだのは2人だったが、うちひとりがドンピシャ。ポールを始末しようとしているのが、その人が以前に主演していた作品及びその役柄と掛かっているのだ。
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