ボーン・スプレマシー(2004年)
CIAのパメラ・ランディはベルリンである事件を追っていたが、何者かに襲われて部下を失う。一方でジェイソン・ボーンは、人目を逃れて恋人マリーとインドで暮らしていた。しかし刺客に襲われ、マリーが命を落としてしまう。
ボーンはCIAが自分を抹殺しようとしていると思い、CIAへの接触を試みる。パメラは、現場からボーンの指紋が出たため、襲撃者をボーンと思い込んで追う。やがて、ボーンは少しずつ記憶を取り戻し、自分が工作員として仕立てられ、最初の仕事をしたときのことを思い出す。
ボーン・シリーズの第2作で、前作から2年後の設定だ。銃器戦やド派手なカーアクション、生身の肉体による格闘、そしてハッキングと、アクションおよび心理戦のてんこ盛りだ。ボーンは常にCIAの一歩前を行き、CIAが振り回されている状態。それだけボーンが優れていることなのだろうが、観る側としてはCIAが情けなく思えてしまう。
ボーンを演じるは、もちろんマット・デイモン。工作員としてのストイックさと、ラストでは自分が最初に殺した相手の娘に会いに行くなどの人間らしさを感じさせ、魅力あるキャラクターになった。ボーンを狙う刺客はカール・アーバンだが、後の『スター・トレック』『RED』シリーズなどでの温和なイメージとは真逆のとんがった役どころを演じ、この人の懐の深さを見た。
前作でボーンと知り合いパートナーになったマリーが、序盤であっけなく死亡してしまったのにはびっくり。ボーンは、前作ではトレッドストーン計画の後方支援をしていたニッキーに接触し、CIAが自分をつけ狙う真意を聞きだそうとする。ニッキーの存在は、今後も意味を持つようになってくる。
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