モリッシー(Morrissey)、横浜公演をドタキャン
4年半ぶりの来日公演を敢行中のモリッシーだったが、なんと今日の横浜公演がキャンセルになってしまった。28日29日の東京公演は実施され、また明日2日の大阪公演も通常通り行われるという。
原因は、ステージセットを横浜会場で組むのが困難だったからだ。確かに、東京や大阪がホール会場であるのに対し、横浜ベイホールはライヴハウスだ。天井も低く、ステージも狭く、客との距離感も半端なく近い。観る側にとっては、ホールよりもはるかに楽しめる。ただ、東京公演の様子をネットで観る限り、メッセージ性の強い映像を流しているのが伺えたので、これベイホールに入るかなと、実は気になっていた。
しかしだ。モリッシーサイドもプロモーターもやらかしてくれる。そもそも、どれくらいの規模の会場でやるかは事前にすり合わせているはずなのに、それが昨夜23時にドタキャンとは。そして、モリッシーの日本でのドタキャンはこれがはじめてではなく、2004年のフジロックでもやらかしている。
プロモーターは、2009年2月のデヴィッド・バーンの公演でも、いったんチケットを発売していながら横浜ベイホール公演はキャンセルになっている。ステージセットの設置やダンサーのパフォーマンスを行うのが難しいという、今回と似たような理由だった。なんで同じことを繰り返すかな。
しかし、自分の望むセッティングができないから中止というのは、いかにもモリッシーらしい。来日していてさえ公演が実現するか油断ならない、ファン泣かせのアーティストだ。そして個人的には、この一報を知った瞬間笑ってしまった。2年前にポール・マッカートニーが改修前の国立競技場で公演を行うはずが、当日会場でドタキャンが発表された(当時は2日後に延期と発表されていた)。このときもなんだか愉快な気持ちになり、騒動を楽しむモードになっていた。
とはいえ、ドタキャンがシャレにならない人もきっといるはずだ。地方から遠征する人や、ドタキャンを知らずに会場まで行ってしまう人もいるかもしれない。
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