機動戦士ガンダム 逆襲のシャア(1988年)
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最終更新日:2023/03/29
逆襲のシャア・閃光のハサウェイ ガンダム
宇宙世紀0093年。Zガンダムにおける戦い「グリプス戦役」以降姿を消していたシャア・アズナブルが、総帥としてネオ・ジオンを率いる。地球連邦は相変わらず地球から宇宙移民を支配しようとしていて、シャアは地球粛清のため小惑星5thルナを地球に落とす。
連邦とネオ・ジオンは停戦交渉に臨むが、和平が成立したと思い込むおめでたい連邦を尻目に、シャアは小惑星アクシズを地球に落とす計画を実行。事態を察知していたロンド・ベルは、旗艦ラー・カイラムの艦長ブライト・ノアと、ニュー・ガンダムのアムロ・レイを筆頭に、アクシズ落下を阻止せんとする。
宇宙世紀0079年の『ファースト・ガンダム』から続く、いわゆるシャアとアムロの決着戦になる。88年に劇場公開され、当時ワタシは2度観に行った。その後も、ビデオやテレビ放送などで何度か観ている。
2時間枠の劇場版ということもあってか、唐突かつコンパクトにまとまりすぎているきらいはある。ネオ・ジオンを迎え撃つのがZZまでのエゥーゴではなくロンド・ベルになってしまっているのも、この作品を観ただけではわからない。ニューガンダムの出撃は、よく見てみればたった2回だ。
しかし、Zガンダムでは今一つのキレだったシャアおよびアムロが第一線に復帰し、再び相まみえている姿にはわくわくさせられる。ファーストではシャア20歳アムロ15歳だったが、ここではそれから14年の月日が過ぎていて、2人とも渋味を増した歴戦の勇士になっている。
ロンド・ベルはアクシズ分断に成功したが、片方が地球に落下し始めた。アムロは、シャアのコクピットごとニューガンダムでアクシズを押さえに行く。アクシズの物量の大きさからすれば、モビルスーツで押し返すなど到底不可能だ。ほかのモビルスーツも加勢するが、摩擦熱で次々に爆発。そして、ラー・カイラムからそれを見ているしかないブライト。
今でこそ冷静に観られるが、はじめて劇場のスクリーンで観たときは、自分が今よりだいぶ若くてまだまだピュアだったこともあり(笑)、この展開にすっかり飲み込まれた。一年戦争のような全面戦争のスケール感はないが、小惑星を相次いで地球に落とすインパクトは、それに対抗しうるものだ。
ラストは、人の意思が集中しサイコフレームによって増幅され、形容しがたい巨大なエネルギーが生み出され、アクシズが地球から離れていく。奇跡と言っていい事態が起こったのだ。この後の映像にエンドロールがかぶさり、アムロとシャアの名前が横並びにせりあがってくる。
この幕引きに、ガンダムにひとつの区切りがついたのだと、今までワタシは思っていた。がしかし、偶然かもしれないが、次なる物語へとつながっていく仕掛けは、結構あった。サイコフレームについてはその実体がよくわからないままだし、ネオ・ジオンも全滅したわけではなかったのだ。
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