スウェード(Suede)『ニュー・モーニング/New Morning(コンプリート・エディション・DVD付)』
スウェード5枚目にして、活動休止前のラストアルバム『New Morning』。5枚の作品中最も評価が低いと思われ、ワタシにとっても実際そうなのだが、ボーナスディスクやDVDを観て、果たして印象は変わるだろうかという期待半分不安半分で手に取った。
ディスク1はオリジナルのリマスターに9曲のデモテイクを収録。『Positivity』の終末感漂う曲調から始まり、全体的におとなしめのトーンにまとまっている。スタイル・カウンシルの末期にも似たような感触があり、このバンド行き詰ったな、先は長くないんじゃないかなと当時思った記憶がある。ブックレットのブレットのコメントも、語るのが難しいとされている。ディスク2には、カップリング曲や未発表曲が収録されている。
DVDは、PV集、スタジオライヴ、マドリードでのインストアライヴ、インタビューという内容。スタジオライヴはシンガポールでのアコースティックスタイルで、客は椅子席に腰掛けて鑑賞。2002年8月15日となるので、アルバムリリース前にしてサマーソニックで来日する直前というタイミングになる。このライヴの出来が結構よく、いい意味で裏切ってもらった。
インタビューは、過去2作と同様のメンバーによるブレット自宅にて(まとめ録りしたんだろうけど)。プロデューサーにステファン・ストリートを迎え、『Positivity』にはジョン・レッキーを迎え、と、それなりの人選をしているが、レコーディングは難産だったようで、そしてブレットたちも出来には満足していないようだ。再結成後のライヴでも、今作からはほとんど演奏されていないし。なお、インタビューの末尾には、サイモン・ギルバートによるレコーディング等を映した映像(1分弱)が収められている(これは5作全てにある)。
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