過去最高の映画サントラに『Purple Rain』(2007年10月)
アメリカの雑誌『Vanity Fair』の編集者が選んだ、ベストサウンドトラックが発表された。映画の出来如何とは関係なく、純粋に音楽で評価したランキングだそうだ。
1.『Purple Rain』(パープル・レイン '84年)
2.『A Hard Day's Night』(ハード・デイズ・ナイト/ビートルズがやって来る、ヤァ!ヤァ!ヤァ! '63年)
3.『The Harder They Come』(ハーダー・ゼイ・カム '73年)
4.『Pulp Fiction』(パルプ・フィクション '94年)
5.『The Graduate』(卒業 '67年)
6.『Superfly』(スーパーフライ '72年)
7.『Trainspotting』(トレインスポッティング '96年)
8.『Saturday Night Fever』(サタデー・ナイト・フィーバー '77年)
9.『American Graffiti』(アメリカン・グラフィティ '73年)
10.『The Big Chill』(再開の時 '83年)
なんと、1位がプリンスの『Purple Rain』!ビートルズの『A Hard Day's Night』という、ロック映画の元祖にして頂点に君臨する映画とそのサントラを押さえての1位というから驚きだ。
『Purple Rain』は、映画に関してはプリンスの自伝的映画という触れ込みだった。今にして思えば全てが「計算」でありまさに「作られた」筋書きで、プリンス側の戦略以外の何物でもないのだが、当時は洋楽の情報も、そして映画の舞台でプリンスの故郷であるミネアポリスの情報も、極東の島国では入手できる情報などほとんどなく、この映画は貴重な情報源だったのだ。サントラについては今さら改めて語るまでもなく、84年を代表する1枚であり、プリンスのキャリア史上商業的に最も成功した作品であり、そして個人的にもプリンスを知り、こんにちに至るまでどっぷりとハマるきっかけになった1枚である。
3位以下に目を向けると、『Pulp Fiction』や『Trainspotting』といった嬉しいランクインもあるが、総じて地味だなあというのが正直な感想。80年代はサントラから数多くのヒットが生まれたはずだし、90年代はアーティストが新譜をリリースする前に新曲を世に出す手段として、サントラを有効に活用していた。個人的には、優れたサントラとして『Dead Man Walking』を推したい。
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