24アワー・パーティ・ピープル(2003年)
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最終更新日:2022/09/25
New Order/Joy Division イギー・ポップ, ジョイ・ディヴィジョン
イギリスのインディレーベル「ファクトリー」、及びその創始者であるトニー・ウィルソンの半生を描いた映画『24アワー・パーティ・ピープル』を観た。
もともとは、テレビレポーターとして活動していたトニー。70年代中盤に起こったパンクムーヴメントの中、大手テレビ局がパンクを排除していたことにチャンスを感じ、マンチェスターにクラブ「ファクトリー」をオープン。若いバンドにチャンスを与える一方、レーベルとしても機能させる。
そんな中知り合い力を入れたバンドがジョイ・ディヴィジョンだが、イアン・カーティスの自殺によりバンドは活動停止に。ファクトリーも閉鎖となるが、80年代に入るとクラブ「ハシエンダ」を立ち上げ、バンドやDJに活動の場を与える。そして今度は、ショーン・ライダーやベズなどのいるハッピー・マンデーズがデビューを果たす。しかしハシエンダも結局は経営難から閉鎖となり、レーベルとしてのファクトリーは、ロンドンレコードに売却される。トニーは経営者としては商才を欠いていたと言えるが、夢を人々に与え、自らも夢を追い求めるその姿には、うらやましいと思えることもある。
作品としての出来はともかく、パンク~ニューウェイヴ期のイギリスの状況が描かれているのはとてもありがたい。スージー&ザ・バンシーズ、イギー・ポップなどのライヴ映像は、実際のものが使われているのも目を見張るものがあるし、マンチェスターからストーン・ローゼズとしてデビューしたマニがそれとなく出演しているのも、心憎い演出だ。
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