ジョイ・ディヴィジョン(JOY DIVISION 映画・2008年)
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最終更新日:2022/09/25
New Order/Joy Division ジョイ・ディヴィジョン, レディオヘッド
ジョイ・ディヴィジョンの活動を追い、当事者や関係者の供述でフォローしたドキュメンタリーだ。
証言は、当事者であるバーナード・サムナー、ピーター・フック、スティーヴン・モリスはもとより、レーベルの代表だったトム・ウィルソン、デザイナーのピーター・サヴィル、イアン・カーティスの愛人だったアニーク・オノレなどが、それぞれに寄せている。イアンの夫人だったデボラは、字幕コメントのみで姿を見せることはなかった。デボラにとっては、イアンは、ジョイ・ディヴィジョンのシンガーというより、なかなか家に帰ってこない夫という見え方だったのかもしれない。
映像的には、まず当時のものとしては、未発表と思しきライヴ映像、トム・ウィルソンの番組に出演したときの実際の映像などが使われていた(静止画像でつないでいたシーンもかなりあったが、これは致し方ない)。また、2007年2月時点(この時期に集中的に撮影していたのか)でのゆかりの地も捉えていて、イアンが住んでいた家は今でも残っているが、よくライヴを行っていたライヴハウスやファクトリーなどは、もうなくなっていた。
伝記映画『コントロール』も観ていたので、この作品と併せて観ることでジョイ・ディヴィジョンの活動ぶりがより理解できるようになった。『コントロール』はイアン・カーティスの生きざまに焦点が充てられていたが、この作品はバンドをトータル的に捉えているので、同じ事柄を異なる視点で見ることができるのだ。監督はレディオヘッドの『ミーティング・ピープル・イズ・イージー』などを撮った人だそうで、映像の美しさや出演者のコメントに委ね、自らの想いや解釈を映像の中に刷り込むのを、極力抑えているように見える。
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