Travis@Hostess Club Sunday Special
観るのは、2014年のフジロック以来。そしてホステスのイベントでとなると、2013年のガーデンホール以来だ。場内の入りも、これまでで最高になった。4人がゆっくりと姿を見せ、これだけで温度が少し上がったような感触だ。
最近のフランはヒゲを長く伸ばし、まるで仙人のような風貌だが、ここでは切り落とし、また髪を後ろ手束ねていて、さっぱりした印象だ。ほか3人はロカビリー調の風貌になっていて、あれこんな人たちだったっけと思った。
今回は新譜『Everything At Once』のリリース直前というタイミングで、当然そこからの曲も披露される。音がヘヴィーになっている気がして、バンドの持ち味である叙情派から次のステップに進もうとしているのかなと思った。しかし、中盤以降はこれでもかとばかりにヒット曲を畳み掛け、このバンドが如何に数多くのアンセムを持っているかを思い知らされる。多くのバンドに立ちはだかる壁を、トラヴィスは乗り越え続けている。
『Moving』では、フランのAメロBメロを経て、ベースのダギーがサビを熱唱。ダギーのヴォーカルは直球で、深みのあるフランのヴォーカルとは対照的だ。アンディは大半の曲で前かがみになりながらギターを弾き、まるでピーター・フックのよう。この人、こんな人だったっけ。ドラムのニックは、中央奥にいるため目立たないが、演奏を始めるときはフランは必ずニックの方を向き、ニックがスティックでカウントしてスタートした。
終盤は、アンディがバンジョーとギターを弾き分ける『Sing』、サビをオーディエンスに歌わせた『Closer』、などで畳み掛け、名曲『Turn』で本編終了。まさに、鉄板の流れだった。
そしてアンコールだが、フランがオーディエンスにダンスというか、手振りのレクチャーをする。セットチェンジ中にもフランの手振りがスクリーンに流れていたが、どうやら次の曲のサビでやるらしい。それが新譜からの『Magnificent Times』で、実際にやるのは世界初だとか。ワタシたちがうまくやれたか微妙だが、バンドは喜んでくれた様子だった。
この後は3人がステージを後にし、フランひとりだけでアコギ弾き語りでの『Flowers In The Window』を。マイクを使わず、肉声で熱唱だ。ライヴハウスクラスの会場だからこそできる、嬉しいプレゼントだ。そして再びバンド編成に戻り、フランのMC。「See you Fuji Rock !」言い、トラヴィスの出演日は、なんとフランの誕生日とのことだ。オーラスは、これも鉄板の『Why Does It Always Rain On Me』だった。
参加された皆さん、おつかれさまでした。
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