ザ・ビーチボーイズ『Good Vibrations: Thirty Years Of The Beach Boys』
60年代のヒット曲をタイトルにした、ビーチ・ボーイズのボックスセットがある。なんと6枚組という、ボックスセットの中でもかなりヴォリュームがある部類と思う。リリースは1993年だ。
Disc1は、60's前半のサーフィン/ホットロッド、Disc2は60's中盤のサーフィンミュージックを経てのトータルアルバム期、Disc3は60's後半、Disc4は70's以降、Disc5は未発表バージョン集、Disc6はアメリカ盤未収録トラックが5曲(つまり日本独自)、と、大雑把に区分けするとこんな具合になっている。
一般的にイメージされるビーチ・ボーイズの音楽は、Disc1にほぼ集約されている。そしてロック史的観点から、Disc2の後半~Disc3前半部が、リリース時に話題になった。ブライアン・ウィルソンが自らの手で2004年に『Smile』を完成させてしまった今となっては、その効力は薄れた感があるが、ココには『Smile』のほとんど全曲が初めて収録されたのだ。
67年に制作が中断してから25年以上に渡り、未完の傑作として神秘的な光を放っていた『Smile』。収録されるはずだった曲のいくつかは、その後いくつかのアルバムに断続的に収録されたが、それでも約半分は未発表のままだった。ワタシもコレが目当てで買ったし、もちろんビーチ・ボーイズの歴史をさらっと総括できるのだから、確かに値は張るがそれでもお得感の方が勝っている。
99年7月にブライアンが来日したとき、公演に先駆けて数寄屋橋のHMVでサイン会が行われた。ワタシは何にサインしてもらおうか考えた末、このボックスのブックレットにしてもらった。
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