SAFE / セイフ（2012年）

元ニューヨーク市警のルークは、八百長がらみの格闘家になっていた。あるとき負けるはずの試合に勝ってしまい、ロシアンマフィアに大損させてしまったことから、妻を殺されてしまう。生きる希望を失ったルークは地下鉄に飛び込もうとするが、中国人の少女が同じマフィアに追われていたのを見て、彼女を助ける。

2人は、ロシアンマフィア、彼女を連れてきたチャイニーズマフィア、ルークのかつての同僚だった汚職警官たちの、3つの勢力から追われることに。少女は、1度見た数字は忘れないという特殊な記憶力を持つことから、チャイニーズマフィアが長い番号を覚えさせていて、それは違法カジノで稼いだ3000万ドルが入った金庫の暗証番号だった。

ジェイソン・ステイサム演じるルークは、肉体派で銃使いやカーチェイスにも長けているが、その一方でマフィア同士を潰し合いさせたり、汚職警官と取引して一時的に共闘したりするなど、頭脳派の一面も見せる。そしてラスボスは、ここまで挙げた連中ではなく、市長を裏から操っていた腕利き刑事で、かつてルークの同僚の男だった。

ニューヨークが舞台でチャイニーズマフィアというと、ミッキー・ロークとジョン・ローンの『イヤー・オブ・ザ・ドラゴン』が頭に浮かぶ。そして、ルークと少女との関係性に『レオン』を見いだす人は、少なくないはずだ。