キックアス ジャスティス・フォーエバー(2014年)
なりきりではない本物のヒーローを目指す、キックアスことデイヴ。キックアスに影響を受けてスーツを着て自警活動を行う仲間と交流を持ち、元マフィアで宗教との出会いをきっかけに改心したスターズ・アンド・ストライプス大佐が中心となり、ジャスティス・フォーエバーを結成する。
一方、ヒットガールことミンティは、育ての親で死んだ父の友人マーカスに、その年齢なりの女の子としての生き方をするよう諭され、ヒットガールを封印。一方、キックアスにマフィアの父を殺されたクリス・ダミーコはマザーファッカーを名乗り、殺し屋を雇ってキックアスとヒットガールへの復讐を企てる。
口コミでヒットした『キックアス』の続編で、今回は仲間も増えてヒーロー陣がグレードアップした反面、ミンティがふつうの女の子たらんと葛藤する場面も。同級生からいじめを受けるくだりは、『キャリー』と少しだけダブる(ココでは、この後きっちり「お返し」するけど)。
前作では、ニコラス・ケイジ演じるミンティの父がバイプレーヤーとして味を出していたが、今回は大佐役のジム・キャリーがその役まわりだ。『マスク』『バットマン・フォーエヴァー』でのエキセントリックな役がイメージとしてつきまとうが、今回はチームのまとめ役としてメンバーを導いている。
クライマックスは、コスプレ大集合の様相もある。また、少し抜けたところのあるクリスだが、「悪」としての軸はブレず、迷いもない(彼の役どころが結構重要と思っている)。こうした要素が要所にあることで、エグいシーンが際立たなくなっていて、このバランス感覚が素晴らしいのだと思う。
さて、主人公のデイヴだが、前作よりも体格がひと回り大きくなりがっちりとしていて、筋肉質になった印象だ。しかし、前作でできた彼女もちょこっとだけ出てくるのに、今回はチームのひとり「ナイト・ビッチ」とできてしまう。でも、恋愛は二の次の作品だからいいのかな。
エンドロールの後にもちょこっと映像が流れます。
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