ミュー(Mew)@サマソニ2015
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最終更新日:2023/10/13
Summer Sonic 2015 サマソニ, ミュー
イントロに乗せてメンバーが登場し、最後に姿を見せたのがヴォーカルのヨーナスだった。『Witness』『Satellites』と、新譜『+-』からのヒットチューン2連発だが、そのときの感触で、2年前のサマソニのステージよりも状態がいいと感じた。更に『Special』『The Zookeeper's Boy』と畳み掛け、バックドロップには曲により映像も映し出された。
バンドの中心はヴォーカルのヨーナスだが、今回ステージ上にはもうひとり役者がいた。ベーシストのヨハンだ。とにかく存在感がすごかった。もともとメンバーだったが、2006年にバンドを脱退。それが、昨年8年ぶりに復帰している。
ヨハンは髪を後ろで束ね、ベースをかなり低い位置に構えて弾いている。ほぼすべての曲でコーラスもこなし、MCも発していた。何度もギタリストのところへ行っては向かい合って弾くのだが、そのビジュアルはまるでメタリカのようだった。
『My Complications』は演奏の中盤からすさまじいインプロヴィゼーションとなり、このライヴのハイライトになったと思う。そして、ついにヨーナスがギターを手にした。ヨハンは曲名を言い、はじまったのはもちろん永遠不滅のアンセム『Am I Wry? No』だ。
ミューはサマソニに実に5回出演。そして、そのすべてがソニックステージだ。ミスター・ソニックとでも呼びたくなるくらいだが、2003年にはじめてステージに立ったとき、彼らはこの曲で演奏をスタートさせた。そのときは、朝2番目の出演だったのだが、今夜はヘッドライナーとして、彼らはこの曲を歌い演奏する。彼らがサヴァイヴしていく過程を見てきたようで、感慨深い気持ちにならずにいられない。
本編を『156』で締め括り、アンコールでは11月に再来日することを告げた。オーラスは、これも彼らのアンセムである『Comforting Sounds』だった。演奏を終えると彼らは肩を組んで挨拶した。
今回、演奏も音も、ラウドでヘヴィーだった。ドラム、ベース、ギター、キーボード、すべての楽器が発する音圧が分厚く、それがこのバンド特有の美メロと程よいバランスで成り立っていた。ヨハンの復帰もあり、バンドは次のステップに足を掛けているのではと思っている。
アルバム1枚きりで終わってしまうバンドも珍しくない中、解散も活動休止もすることなく、よくぞここまで生き延びてくれた。よくぞ、ここまで成長してくれた。それが、嬉しくてたまらない。そんな彼らの今後に、ますます目が離せないことになりそうだ。
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