ターミネーター3(2003)
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最終更新日:2022/03/16
ターミネーター アーノルド・シュワルツネッガー, ディストピア
『2』から10年後の2004年、審判の日を回避することができたため、ジョン・コナーは抵抗軍のリーダーとなることもなく、今までと同じ社会の中で放浪の日々を送っていた。そこへ未来からジョンと抵抗軍を抹殺するため、新型ターミネーターT-Xが送り込まれる。
そしてジョンを生かすために、抵抗軍はターミネーターT-850を送り込む。ジョンはかつての同級生であるケイトと再会し、T-Xから逃れT-850と行動を共にする。ケイトの父は軍の士官であり、新型コンピューターの責任者でもあった。この新型が軍のコンピューターに接続されたとき、スカイネットとして覚醒し、核戦争が起こって「審判の日」が現実になってしまう。
カーアクションや爆破シーンはより派手になり、T-Xの能力は『2』のT-1000をもしのいでいる。しかし、クライマックスであるはずの審判の日の描かれ方がわずかだったこと、スカイネットに関する情報が乏しいことなどから、作品としては物足りなさが残る。
前作『2』が非常によくできた作品だったため、『2』との比較という見方をしてしまうと、稚拙な印象は否めない。また、『2』の公開が1991年、それから12年も経ってからの続編公開というのも、タイミングを逸した感がある。
ではあるが、ポイントとなるべき点もいくつかある。ジョンの身辺では、母サラが1997年に亡くなっていて、今回登場するケイトは未来のジョンの妻となる。未来からT-850を送り込んだのも、ジョンではなくケイトだった。よってT-850は、ケイトの指示に対して忠実だ。
目的もなくふらふらしていて、こんな自分が未来のリーダーになれるわけがないとジョンが吐き捨てたとき、プログラミングに従ったT-850によって諭される場面もある。ジョン自身が親離れをし、少年から大人へと自立していく過程を描いている、という見方もできる。またT-Xは女性型だが、液体金属の性能が向上し変身能力がより高まったため、女性型にしているのも単なる便宜上のような気がしてきた。
キャストは、T-850がアーノルド・シュワルツネッガーで、シリーズを通じて唯一出演。ジョン・コナーはエドワード・ファーロングではない別の人が演じ、監督もジェームズ・キャメロンではない別の人になっている。
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