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ターミネーター(1984)

ターミネーター(1984)

近未来。人工知能スカイネットが反乱を起こし、人類は滅亡の危機になる。しかし、抵抗軍を指揮するジョン・コナーのもと反撃に転じ、これを脅威に感じたスカイネットは、ジョンの母サラ・コナーを殺してジョンの存在をなくそうとし、ターミネーターを1984年に送り込む。ジョンは母を守るべく、兵士カイル・リースを送った。

1984年。サラは自分と同姓同名の女性が2人殺されたのをニュースで知り、自身もターミネーターに殺されかける。間一髪のところでサラを救ったのが、カイルだった。未来から来たターミネーターとカイル、自分が人類の指導者の母、そんなことなど受け入れられるはずもないサラだが、ターミネーターが自分を狙いっていることは否定できず、警察もまるで歯が立たないため、カイルと行動を共にする。

シリーズ第1作で、今までも何度か観ているが、今回久しぶりに観た。次作『2』が、当時まだ珍しかったCGを最大限に使い、内容的にも素晴らしい出来だったため、『1』は低予算ながら踏ん張り結構売れ、次作以降の足掛かりになった作品、という認識だった。しかし、金属スカルがむき出しになったときのターミネーターの動きが少しきつい以外、しょぼさは感じなかった。今観ても充分鑑賞に耐えられる。

荒廃した未来での人類と機械の戦闘場面は、序盤にちょっとあっただけという印象だったが、カイルの夢や回想シーンなど、何度も描かれていた。ターミネーターとカイルのド派手なカーチェイスや銃撃戦は、あまたあるアクション映画にひけを取っていない。ジョンがカイルに託した母サラへのメッセージや、ラストでサラがジョンへのメッセージを吹き込むシーンなど、『2』~『4』にて回収される伏線がここで張られていることにわくわくさせられる。

監督はで、この作品のヒットが認められ、『エイリアン2』の監督を勝ち得ることに。後には『アビス』『T2』を手掛けているし、現時点で全世界興業収入1位と2位は、この人による『アバター』『タイタニック』だ。発想力の素晴らしさと、それを映像に実現できる手腕は、すごいと言わざるをえない。男が女を守り、女が男を守るというプロットは、ここで既に描かれている。

キャストは、ターミネーターを。シュワはそれまでにも『コナン・ザ・グレート』などに出てはいたが、この役が決定打になってハリウッドのスターダムにのしあがっていく。サラはリンダ・ハミルトンで、正直この役しか記憶にない(90年代後半にキャメロンと結婚し離婚)。カイルはマイケル・ビーン、刑事のひとりにはランス・ヘンリクセン。この2人は『エイリアン2』にも出演していて、キャメロンと良好な関係にあったのではと思う。

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