マッドマックス サンダードーム(1985)
飛行機乗りの親子に乗り物などを略奪されたマックスは、徒歩でバータータウンという町にたどり着く。首長アウンティと取引をし、鉄骨でできた球体型競技場サンダードームで、暴れ者のマスター/ブラスターと対決。マックスはあと一歩のところまで追い詰めるが、ブラスターの正体が子供だったことにショックを受け、とどめをさせなかった。マックスは、バータータウンから追放されてしまう。
砂漠をさまよっていたマックスは子供たちに助けられ、彼らだけで成り立つコミュニティに、言い伝えられている伝説の男として迎えられる。一方、コミュニティの外には理想の世界があると思う一派が夜中に抜け出すが、行き着く先はバータータウンだった。マックスは救出に赴き、アウンティの追撃から逃れようとする。
前作では大国間の戦争により世界が荒廃とされていたが、今回は核戦争があったとされている。バータータウンの町並みやマスター/ブラスターとの対決のシーンは、前作や前々作よりも洗練されていて、ハリウッド化された印象が強い。
シリーズの持ち味だったカーチェイスシーンは、減りはしたものの終盤にて繰り広げられる。砂漠の中に敷かれたレールを機関車で走って逃げるマックスと子供たち。それを追いかけるアウンティ一団、という図式だ。序盤で襲われた飛行機親子をマックスは仲間に引き入れ、最後はその飛行機に乗って脱出する。
3作の中では、最も微妙な出来と言わざるをえない。副題になっているサンダードームも、前半に1度出てくるだけ。ただ、そのサンダードームでのマスター/ブラスターとの戦いは、シリーズ初と言っていい生身の人間同士のぶつかり合いだ。ロープに吊られ、鉄骨に掛けられた武器を自由に利用していい戦いのスタイルは、結構新鮮。
主人公マックスは前半長髪で、この後ハリウッド作品に次々に出演するメル・ギブソンのイメージに近いものがある。アウンティをティナ・ターナーが演じていて、見た目のインパクトもあり、かなりの存在感を放っている。主題歌も歌っていた。
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