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ハンガー・ゲーム FILAL:レジスタンス(ネタバレあり)

ハンガー・ゲーム FILAL:レジスタンス

前作『2』のラストでプルタークらに救出されたカットニスは、全滅していたと思われていた第13地区へ。そこでは女性首相の統治のもと、キャピタル迎撃のための準備が整えられていた。カットニスは反乱のためのシンボルに担がれるが、彼女は捕らわれているピータらを救出することを条件に、それを受け入れる。

プルタークらはキャピタルの攻撃で瓦礫の山になった第12地区にカットニスを連れ、彼女が発するメッセージをプロモ映像として撮影し、電波ジャックして全地区に流す。これにより、キャピタルに反発する気運が高まる地区が出てきた。一方、キャピタルの大統領は洗脳したピータを使い、反戦は犠牲を増やすだけという警告メッセージを送る。

全米では大ヒットし、日本では今ひとつヒットしないシリーズの3作目。今回は前2作以上に地味になり、日本でのヒットはいよいよ望めなさそうだ。完結編となる次作へのつなぎの感は、どうしても否めない。

しかし、個人的には結構楽しませてもらった。開戦前夜とでも言えばいいのか、大きな戦いを直前に控えた心理戦の様相が面白いし、キャピタルの立ち位置と各地区との関係性を改めて確認する工程にもなっている。

ヒロインに仕立てあげられるカットニスは、軍人ではなく民間人なのだということも、再認識させられる。ここでの彼女は、1作目2作目のような凛々しさはなく、困惑し苦悩する姿の方が多く描かれている。彼女の友人ゲイルが、3作目にしてやっと活躍の場を与えられているのもいい。

第13地区は地下都市で、住民はみな同じツナギの服を着ていて、キャピタル打倒のチャンスを待つ。ジョージ・オーウェルの『1984年』、の『未来世紀ブラジル』に少し近い世界観があると思っていて、弱者が全体主義者に対してどう立ち向かっていくかというプロットを、ワタシは気に入っている(上述の2作はいずれもアンハッピーだったが、こちらは果たして・・・?)。

カットニスのをはじめ、主要キャストは引き続き同じ俳優が演じている(今回、スタイリストのレニクラはいない。前作で死んだことになっているのかな)。そして、今回新たに登場した大物は、女性首相のだ。

冒頭数分で過去2作のおさらいがあり、エンドロール(ロードの新曲が流れていた)後には完結編『FILAL:レボリューション』が11月に全世界で同時公開される告知がされた。ここまで来たので、完結編も観るしかない。

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