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ゴーン・ガール(ネタバレあり)

ゴーン・ガール

ニックとエイミーの5回目の結婚記念日に、エイミーが失踪。ニックは警察に通報する。エイミーを捜索するためのボランティア団体が発足し、ニックはメディアを通じて情報提供を呼び掛ける。

一方、警察の捜査において、ニックがエイミーを殺害したのではと思わせる物的証拠があがったり、ニックが若い女性と不倫していたことなどが発覚したりする。警察だけでなく、メディアからも、ニックに対して疑いの目が向けられる。

ストーリーは二転三転し、先が読めないスリルが味わえる。映像は、エイミー失踪からの現在進行形と、2人の出会い、結婚、ニューヨークからミズーリ州への引っ越し、微妙になっていく夫婦仲、という過去とが交互に切り替わる。心理描写は、エイミーの方が豊富だ。

端的に言えば、傑作だ。だけど、安易に語るのがはばかられるような重い気持ちに、見終わった直後はさせられる。ニックを、エイミーをロザムンド・パイクが演じている。監督はだ。

音楽は、フィンチャーとのコンビが『ソーシャル・ネットワーク』『ドラゴン・タトゥーの女』に続いて3度目になる、トレントレズナー&アティカル・ロス。静かで淡々としたインストの数々は、映像を邪魔することなく、それでいて観る側が映像に吸い込まれていくような魔力を備えている。

エイミーには、計算高く怖い女というイメージを持つ人が多いだろう。個人的には、人を愛せないかわいそうな女性に見えた。一方、演じたロザムンド・パイクは、この役で女優として大きく飛躍した。ワタシがこれまで観たことがあるのは、『タイタンの逆襲』のアンドロメダ王女、『アウトロー』の弁護士だが、エイミー役は群を抜いてすごい。この後の賞レースに絡んできていいはずだし、極論を言えばこの映画は彼女のためのものだ。

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