モグワイ(Mogwai)@Hostess Club Weekender
公開日:
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最終更新日:2022/10/15
Hostess Club Weekender 2014.2.15. キング・クリムゾン, フジロック, モグワイ
当然といえば当然だが、先の4組とは格が違った。ワタシはスタジオコーストでの単独公演も観たことがあるので、今回も、4組をゲストに迎えたモグワイの単独公演なのでは?と錯覚するくらいの密度の濃さだった。
ほぼ定刻、客電が落ちきらないうちにメンバー5人がふらっと登場してそれぞれ持ち場につき、演奏がスタート。バックドロップには新譜『Rave Tapes』のジャケ写がお目見えしている。
その新譜からの曲も演奏しつつ、キャリアを総括するようなベストヒットのセットリストでライヴは進む。ステージ向かって右に陣どるスチュワート・ブレインファストは、1曲終わる度に「アリガトウ、thank you」と言い、ギターを交換して次に、という格好になっていた。
『Rano Pano』『I'm Jim Morrison,I'm Dead』『Helicon 2』の連写は、序盤で早くもピークをもたらした。今回、いつにも増して爆音モードで、キーボードの音がよく聞こえなかったくらい。彼らは、もちろん年を重ね成熟していっているのだが、今なお音楽と向き合い追求を続けているのだと思わされる。
モグワイの曲はだいたい長尺でインストなのだが、一方でどのアルバムにも必ずキラーチューンとなりうる曲が1曲以上ある。果たして新譜にはそれがあるのかと思いつつ観ていたが、今回もあった。終盤に放たれた『Remurdered』だ。『Mogwai Fear Saturn』にあるリフを崩したようなリフを何度か繰り返しつつ、爆音にてドラマティックなメロディーを構築している。これだ。これなんだ。そう思わせてくれる。
本編ラストは、個人的にも嬉しい『Batcat』。ラウドでヘヴィーな曲調でいながらシンプルかつコンパクトでもあり、キング・クリムゾン『Red』を継承しているように思える。いや、『Red』の21世紀版と言っていいのではないだろうか。
アンコールは美メロの『Auto Rock』で幕を開け、そしてスチュワートがベースを持ち椅子に腰かけたところで、次が『Helicon 2』とわかった。ヘヴィネスとアンビエントのテイストが混合した曲は、モグワイが生んだ傑作のひとつであり、個人的には2006年フジロックを締め括った曲として思い入れがある。
これでおしまいかと思いきや、アウトロを引っ張り、やがて『We're no here』へ。ここへ来てダメを押すように重厚さで圧倒し、そして最後の最後はループ処理を駆使していつ終わるとも知れぬノイズが延々と轟いていた。
セットリスト
Heard about you
Rano Pano
I'm Jim Morrison,I'm Dead
Helicon 2
Blues hour
MasterCard
ExCowboy
The Lord
White noise
Werewolf
Remurdered
Batcat
Auto Rock
Helicon 1
We're no here
悪天候に気が重くならなかったと言えば、それはうそになる。でも、場内は熱気に包まれ、外の天候や道路状況のことなど忘れてしまえる幸福感があった。来て、よかった。ワタシはこの日だけの参加だが、明日参加される方は楽しんできてください。
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