トラヴィス(Travis)@Hostess Club Weekender
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最終更新日:2022/10/08
Hostess Club Weekender 2013.6. トラヴィス
当然といえば当然だが、これまでステージに登場してきたバンドとは格が違った。イベントの締め括りというより、まるでトラヴィスの単独公演のように、祝祭ムードで場内を支配した。
バンドは不動の4人だが、今回はサポートのキーボードを入れていた。フランとアンディはほぼ1曲毎にギターを替え、丹念に演奏していた。バンドは8月に新譜リリースを控えていて、そこからの曲もいくつか披露。ポップなメロディーが染み入る、トラヴィス節の健在ぶりを思わせた。
ステージを牽引するのはやはりフランで、曲間には必ずMCを入れて、場内の熱気を冷まさなかった。本来アリーナクラスのバンドだが、狭いハコでオーディエンスとコミュニケーションがとれることを逆利用し、楽しんでいるようだった。『My Eyes』のときにはなんと途中で歌詞を忘れて自ら中断。映画『メン・イン・ブラック』の記憶を消すポーズを取った後にやり直していた。
『Closer』『Reminder』『Sing』など、キラーチューンの多いバンドだと、つくづく思い知らされる。恐らくは、最もメジャーで、最も成功したギターポップバンドではないだろうか。しかし彼らからはそんな気負いは感じられず、オーディエンスと喜びを分かち合わんとする姿勢がにじみ出ている。
本編ラストで、ついに決定打の『Turn』が放たれる。これまでほぼ原曲通りのアレンジで演奏されていたが、このときはフラン、アンディ、ダギーによる間奏がしばしの間繰り広げられた。
アンコール。フランがギターを弾きながらマイクなしの肉声で『Flowers In The Window』歌い、4人が肩を組んでフランの後ろに陣取るという、ライヴハウスならではの嬉しい試みだ。そして、オーラスはやはりこの曲『Why Does It Always Rain On Me?』。祝祭ムードで始まったライヴは、最後の最後まで祝祭ムードで、その場にいたワタシたちは、温かい想いをバンドから預かって家路につくのだ。
2日間に渡って開催された、Hostess Club Weekender。参加された皆さん、おつかれさまでした。
セットリスト:
Mother
Selfish Jean
Writing To Reach You
As You Are
Moving
Love Will Come Through
Where You Stand
Driftwood
My Eyes
Another Guy
Closer
Reminder
Sing
Side
Slide Show
Blue Flashing Light
Turn
Flowers In The Window
Why Does It Always Rain On Me?
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