クラフトワーク(Kraftwerk)@No Nukes 2012
公開日:
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最終更新日:2022/09/19
No Nukes 2012 クラフトワーク
登場前に流れた最初の映像が、「YOU」「LIE」「WE」「DIE」というメッセージと、破れた東京電力のマーク。しかし、痛烈な一撃はこれだけに留まらなかった。4人がステージ向かって右から登場してそれぞれ卓につき、オープニングがなんと『Radio Activity』だ。
モノクロで、モールス信号の映像が流れ、これがイントロとシンクロする。しかしその後の映像、今までのものと異なる観たことのないものだ。更に驚いたのが、なんと歌詞が日本語だ。
冒頭の歌詞、原発被害に遭った都市にフクシマが加えられ、そして、次のように歌われた。
日本でも放射能
今もいつまでも
フクシマ放射能
空気も水も
日本でも放射能
今すぐやめろ
この1曲だけで、今日ここに来た甲斐があったと思った。ドイツ人の彼らが、日本のために、日本人のために、この日このときだけのスペシャルなことをしてくれているのだ。
曲は『Metropolis』を経て『The Robots』となるが、映像が一新されている。バンドは4月にニューヨークの美術館で8夜連続で8枚のアルバムを全曲演奏するという野心的なことをやっているが、それ用に新たに作られた映像だろうか。
これまでの各アーティストの持ち時間がだいたい長くて45分だった。今回のクラフトワークは1曲が長尺なのですぐ時間が経過し、となると、どうやってライヴを締め括るのかと考えるようになった。そうしている間にも『Trance-Europe Express』や『Computer Love』などが演奏され、そしてついに『Dentaku』が。こちらは本家日本語詞の曲で、もちろんこの場でも日本語で歌われた。
4人はいったんステージから捌けるが、ちょっとだけ間を置いた後にアンコール。『Music Non Stop』だった。最後は4人が向かって右から一人ずつステージを後にし、ひとりになったラルフ・ヒュッターは「Good Night」と言い残してステージを去った。
映像に、この日何度もコメント映像に登場した人による、締めのコメントが。この人は長年原子力の研究をしていたが、皆には自分にできる自分が好きなことを、というメッセージを残してくれた。
No Nukes 2012、初日終了。明日も楽しみます。
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