安岡力也さん死去
俳優・タレントの安岡力也さんが今日心不全で亡くなった。64歳だった。ここ数年は闘病生活を続けていて、長男の提供による生体肝移植手術を受けていた。
ロックシンガーとしても活動していたが、ワタシが知るのは内田裕也が主宰している大みそかのニューイヤーロックフェスくらい。80年代の『オレたちひょうきん族』ではホタテマンで出ていた。巨漢で強面で、見るからに怖そうな人だったが、当人はバラエティ番組でいじられるのを楽しんでいたとのことだ。いつだったか忘れたが、『笑っていいとも』のテレフォンショッキングに出演したとき、合宿免許を取ったときのエピソードを嬉々として語っていた。
ワタシが観た俳優としての力也さんで記憶にあるのは、『野獣死すべし』と『ブラック・レイン』。どちらの作品にも、松田優作が出演している。優作が89年に亡くなったとき、力也さんは棺をかついでいたひとりで、悲痛な表情を浮かべていた。『ブラック・レイン』の撮影時、優作は既に膀胱がんに冒されていたがそれを隠し通していて、共演した俳優陣でそのことを知っていたのは力也さんだけだったと言われている。
64歳での死は、今の時代では少し早い気がする。せめてあと1度だけ、復帰してほしかった。謹んでご冥福をお祈りいたします。